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ようこそ! ちょっと風変わりで、とても短い掌編小説はいかがでしょう。

第7話 花火大会

 真夏の夜の風物詩と言えば、花火大会だ。
 ハゲチャビンのゲンさんとトンガリ頭のケンちゃんは、花火を見るために仲良く出かけることにした。

花火大会1

 やはり予想していた通り、たくさんの人が来ていた。

花火大会2

 そして、いろいろな露店も立ち並んでいた。
 さらに、ちょっとしたアトラクションも催されていたみたいで、

花火大会3

花火をバックに、おどろおどろしいメーキャップした役者?――たぶん、そうだと思う――がこちらを睨んでいた。
「すごいね。本格的じゃないか」とゲンさんは言った。

花火大会4

「でも、なんか変だよ」けれど、ケンちゃんの方は、その死神? の様子に異変を感じたようだ。――確かに、そう言われてみると、切羽詰まった緊張感が辺りに漂っていた――
 すると……

花火大会6

 突然、そのドクロ顔が、重々しいコートを脱ぎ棄て、こっちに向かってダッシュしてきた!
「ヒィー!? どうした! 何が起こった?」
 これには、流石のゲンさんたちも慄く。まさか、本当は凶悪な犯罪者がこの会場に紛れ込んでいて、無差別殺人に及ぼうとしているのではないのか! と疑った。……しかし、逃げられない。身の毛もよだつ不気味な魔物が迫ってきたのだから、恐怖心で一歩たりとも動けなかったのだ。
「ヒエエェーー!?」
 そして、今まさに襲われる!……と思った瞬間、

花火大会7

原因が判明した。

花火大会8

【役者のお尻に火が付いていただけだった】

花火大会9

――もとい、大変な事故ではあったのだけれど――

 ゲンさんたちは、声を大にして言った。
「花火には、ご注意あれー!!」と。


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