ようこそ! ちょっと風変わりで、とても短い掌編小説はいかがでしょう。
第19話 選挙(その一)
「ピイー……ググッガガガ……」
ある日の早朝、トゾやんが気持ちよく眠っていた。
するとその時、
「山田一郎をよろしくお願いいたします。なにとぞ、今度の選挙には、山田一郎とご記入を! 皆様のお力添えを、平に平にお願いします。山田一郎、山田一郎をお忘れなく!」という大声が耳に絡んできた。
これにはトゾやんも、
「ぐげっ!」堪らず目を覚ました。そして、「うるさい選挙カーだな」とトゾやんは不平を言って、全く不機嫌になった。
続いて次の日のこと。
トゾやんは、今日も気持ちよく昼寝をしていた。
するとここでも、
「山田一郎をよろしくお願いいたします。なにとぞ、今度の選挙には、山田一郎とご記入を! 皆様のお力添えを、平に平にお願いします。山田一郎、山田一郎をお忘れなく!」という大声が耳を劈いた。
「ええい、うるさい!」トゾやんは飛び起きた。何度も何度も眠りを妨げられて、彼は心底、頭にきたのだった。
そうして、投票日の朝を迎えた。
「よし、行くぞ!」トゾやんは、奮起していた。投票するため、町内会館へ向かったのだ。
それから数分後――結構近かった――会館に到着する。
そして、投票用紙を目にした途端、思いの丈をぶちまけた。
『山田一郎、お前は、うるさいんじゃァァー!!』と鉛筆を走らせたのであった!
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