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ようこそ! ちょっと風変わりで、とても短い掌編小説はいかがでしょう。

第4話 スイカ割り(その一)
https://note.com/tozoshort/n/n36efc41245de

第5話 スイカ割り(その二)

スイカ割り6-4

「バカね、冗談よ」と彼女は笑って言った。
「はははは……。そうだよな」
 一瞬、どうなるかと思ったが、何とか留飲を下げてくれたようだ。俺はホッと胸を撫で下ろす。
 彼女は続けた。
「今回だけは許してあげるわ」と。
 確かに、俺にも非があったことは認める。少しは慎んだほうがいいのかもしれないと反省した。
 そんな中、彼女は俺の砂浴する姿を見て、
「あら、気持ちよさそうね。私もやってみようかしら」と言った後、同じように俺の横で砂を被った。
 これで、漸く二人の仲も元通り、一緒に砂風呂を楽しむこととなった。
 だが……その後、俺の反省する気持ちなどどこへやら、またまた気になるシーンに出くわしてしまった! 見てはいけないと思いながらも、自然と目がそっちに向いたのだ。

スイカ割り7ー

 だって、オッパイが丸見えなんだから。
……となると、勿論のこと、知られたら大変だ。俺は、警戒しながら横目で彼女を窺う。

スイカ割り8

 すると、幸運にも眠っているようだ。
 しめしめ、これなら何の遠慮があろう、心置きなくボインちゃんを見させてもらえるじゃないか、とわくわくした。俺はすぐさま正面に向き直った。……が、

スイカ割り9

 えっー! いつの間にか目の前にスイカが置かれ、その姿を隠していたという。
 何というタイミングだ! 思わず、
「おい、誰だ? こんな所にスイカを置いたら見え……いいや、そうじゃなくて、砂浴している目と鼻の先でスイカ割りなんかしたら危ないだろ!」と叫んだことは言うまでもない。
 そうすると……その声が伝わったのか、すぐに持ち主がどけてくれた。
 俺は思った。ラッキーラッキー! そう来なくっちゃ。これで思う存分拝見できるようになったぞ、と。
……けれど、喜んだのも束の間――おいおい、何でそうなるの?――次なる問題が発生した。

スイカ割り10-

 肝心の女の方が消えていたのだ!――やっぱり俺はついてないのかも?――
「クッソ、残念!!」俺は嘆いた。
「何が、残念なの?」ところがここで、予期せぬ声が唐突に後ろから聞こえてきた。
 まさか、彼女は全てお見通し?……
 そして、彼女の叫び声が辺りに響いた。
「今度こそ、スイカ割りの刑じゃー!」

スイカ割り5-

「ヒエー!? ご勘弁を!」俺はひたすら謝るしかなかった。


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