【デイブ・ザ・ダイバー】おもちゃ箱みたいなゲーム【ゲーム感想】
こんにちはtozicaです。
今日は日曜日!
デイブ・ザ・ダイバー をクリアした
しばらく前にPS+のゲームカタログで「デイブ・ザ・ダイバー」が追加されたのをきっかけに遊び始めて、少し前にクリアしました。
去年のゲームアワードで「最優秀インディー」を受賞したりとか、それに対して「ネクソン傘下で作られたのにインディー扱いは変だろ!!」っていう議論が紛糾してたりとか、何かと話題に事欠かない作品だったのもあり、いつか遊んでみたかったんですよね。
なのでゲームカタログに追加されたのはとてもありがたかった。
そんなわけで、今日は本作の感想を書きます。
ネタバレとかはたぶんあんまり無いです。
ゲームシステムとか
基本的なシステムとしては、昼間は海に潜って魚を捕って、夜は寿司屋を経営して~、っていうルーチンを毎日繰り返しながら、ちょっとずつお店を発展させていく感じのゲームですね。
そんな毎日を過ごしつつ、舞台である「潜るたびに地形の変わる海《ブルーホール》」に渦巻く謎や問題を解決するため、あるいはお店に来た特別なお客さんをもてなすため、色んなクエストをこなしていくことで、全体的なストーリーが進んでいく。
遊ぶ前の情報としては「昼は地形が潜るたびに変わる海で魚を捕って、夜は寿司屋を経営するゲーム」と聞いてたので、最初はなんかこうローグライト的な作品なのかなーって思ってたんですけど、実際に遊んでみるとあんまりローグライト感はなかったですね。
確かに潜るたびに地形は変わるんですけど、ローグライトというほどのシビアさは無くて、あくまで素材収集する舞台となるマップの形が毎回変わって飽きづらくていいね!ってくらい。
おもしろかったところ
流石にゲームアワードで賞を獲ってるだけあって、とてもよく作り込まれたゲームだったし、だいたいゲームのどの部分を切り取っても楽しかったですね。
基本的には毎日決められたルーチンを行っていくようなゲームデザインの作品ではあるんですけど、ゲームが進行するにつれて、お店に出せるレシピが増えたり、日々の売り上げが増えていったり、養殖や農業などの新しい要素がアンロックされていったり…っていう感じで、プレイ体験が徐々にインフレーションしていく流れがすごく丁寧に作られてた気がする。
次々にやりたいことが出てくるから、ついついもう一回…もう一回…って延々と遊び続けちゃう。
食材の余剰分を使ってレシピを強化していくことができるんですけど、個人的にはそこのRPG感がすごい楽しかったなぁ。
おもちゃ箱みたいなゲーム体験
本作の一番すごい所は、その「面白そうなアイデアは全部詰め込みました!」とでも言うようなゲーム体験にあると思っています。
今作を言葉で説明しようとすると「昼はダイビングして…夜は寿司屋を切り盛りして…」みたいな説明になっちゃうと思うんですけど、たぶん今作の本質はそれだけじゃなくて、至るところで挿入されるミニゲームや、ダイビングパートで発生するちょっとしたパズルステージや、様々なギミックを備えたボス戦など、とにかく色んな楽しさを思いつく限りに詰め込んだようなゲームデザインは、ある意味では「FINAL FANTASY VII Rebirth」とかに通ずる雰囲気があった気がします。
敵の拠点に侵入するっていう場面で、いきなり横スクロール視点のステルスアクションが始まったりとか。
なんかよく分からないけどオタクがアイドルのライブの夢を見てると思ったら、いきなり音ゲーが始まったりとか。
寿司屋を経営してるはずなのに、途中から農業もやることになったりとか。
ボス戦でなんかいきなり弾幕シューティングが始まったりとか。
全部挙げ始めたらきりがないくらい、ゲーム全体を通じて色んな遊びが詰め込まれてて、おもちゃ箱みたいな体験だったなって思います。
楽しかったなぁ。
加えて、各種イベントで挿入されるユーモラスなアニメーションも、その「おもちゃ箱感」みたいなものを引き立てててすごく良かった気がする。
レシピを開発したりとか、店のランクを上げたりとか、そういう毎日のルーチンの要所要所でもアニメーションが挿入されるので、それも良い感じのアクセントになってたなぁ。
例えるなら、そう、お寿司の合間に食べるガリみたいな。
ガリおいしいよね。
ちょっと微妙だったところ
これはまぁ完全にわたしの好みなんですけど、登場してくるキャラが全体的に性格が悪いというか、礼儀知らずなキャラが多くて、ちょっと微妙な気持ちになったんですよね。
なんかすごい上から目線で「●●持ってこい」って言われて、主人公のデイブが「やれやれ…」って言いながら依頼をこなして、特に感謝もせず「まあまあだな」みたいな感じで終わる…みたいな展開が多くて。
主人公のデイブがめっちゃお人好しで、それに甘える感じで色んな要求してくるキャラが多いので、なんか「頼りにされてる」っていうより「良いように使われてる」って感じることが多かったな。
とはいえ、それでも最終的にはメインキャラの面々はまぁまぁ愛着もてるくらいにはなったかも。
チャプターの終わりにみんなで集まってビールで乾杯するっていう流れが、なんか良い意味で「おっさんたちの集まり」って感じで良かった。
まとめ
そんなわけで、遊ぶ前に想像していたものとはだいぶ違ったゲーム体験だったわけですけど、それはそれとしてとても上質な体験だったなって思いますね。
楽しかった。
あとは、上でも書いたように、本作はネクソンという大きな会社の小さなプロジェクトとして作られたゲームなんですよね。
最近はこういう感じで大企業がインディー規模の作品を出してくるようなことも増えてきていて、我々個人のゲーム制作者としてはいよいよ群雄割拠の時代になってきたなぁと感じるところ。
一方で、ゲーマーの一人としては、そうやって小粒の良質ゲームが大企業からも色々出てくるようになると思うと、なかなか楽しみだなぁと思ったりもするのでした。
おしまい。