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不思議の国のアリス

用事で静岡に行った帰り道、ふとアリス展をやってることに気づきフラッと立ち寄ってきた。取り立ててアリスが好きなわけでもないのにアリスに惹かれることが多い今日この頃だ。
 思えば、去年の9月にシンガポールで別のアリス展を観に行った。1日1人で自由になる日があり、チームラボ的メディアアートが凄そうだからという理由でその時もその場で決めて入った。因みに今日のアリス展も脱出ゲーム目当てでアリス自体が目的でない。それなのにこの1年でアリスの展覧会に2回も足を運んでしまったのだ!全くおかしな話である…。
 それだけでない。去年の11月頃に今作っているイベントに使うお試しの物語を用意しなくてはいけなくなった時に用意したのもアリスだった。この時欲しかった物語が「洋風」「著作権切れてる」「分かりやすい」ものでその条件に合ったから選んだだけだ。でもよく良く考えると、最近の僕の人生の中で興味がないと嘯く割にはアリスの登場頻度が高いのである。何がここまで僕を引き寄せているんだろう?

ディズニー好きからするとアリスといえばアニメ映画だ。見たことない人からすれば一瞬プリンセスものかなとよぎるかもしれない。シンデレラや白雪姫の仲間だろうと…。とんでもない。アレは狂気だ。映画を見るとビックリする。前衛的すぎる芸術作品で、1本ずっと不条理なことしか起きないで訳の分からないままスッと物語が閉じる。理解ができないし下手なホラーよりも怖い、ドラッグ感の強い映像だ。コレを小さい頃見てたなんて。
 小さい頃はあの紫と赤のチェシャ猫が苦手だった。あのピエロのようなビビッドな色遣いが不気味だった。だから、嫌いではなかったけどわざわざ自分から見に行くものでもなかったはずなのだ、アリスは。何がここまで僕を引き寄せているんだろう…?

きっとアリスは想像力のプラットフォームなのだ。もう120年前に撮られた実写映画から今に至るまで、みんながみんなアリスの魅力に囚われてその時の持てるだけの力でそれを表そうとしている。だから、そんな最先端の多種多様な想像力に会いたくて自然とアリスを追いかけてしまうのだ。アニメ映画に脱出ゲームにメディアアート…白いウサギが様々な形に変わって僕をワンダーランドへと誘おうとしてくるのだ。僕は好奇心からついていって毎回穴に落っこちる。それが分かっててまたついていく。だから好きでなくてもアリスに惹かれてしまうのだ!

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