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「しのぶれど思いそめにし我が恋は」作品解説 ネタばれあり

こんにちは!
「しのぶれど思いそめにし我が恋は」のショートショートを書きました東西 七都とうざい なつです。
このショートショート、実は伏線を何点か入れてあるのですが、少しわかりにくく、そのため作品解説を一応残しておこうと思いました。
一部を論理クイズのように考えてくだされば嬉しいです。

「しのぶれど思いそめにし我が恋は」を、まだ読まれていない方は以下のリンクからお読みください。



※ここから先は作品解説 ネタバレありとなります。

それでは、「しのぶれど思いそめにし我が恋は」作品解説 ネタバレありを始めていきます。

この作品では、某古典作品と、その作品の元となった古典作品を伏線として少し入れています。
したがって、その点に気づいた場合、次の問題を具体的な年齢をあげて解くことができます。
Q1 忍びと姫の年齢は何歳か?

また、論理的に考えていくと、次の問題も何となくわかります。
Q2 城主は誰に負けたのか。妥当な推測による犯人は?

さらに、忍びは仕事ならば和歌も詠むでしょうが、明らかに仕事ではない場面で上の句を詠んでます。
作品としての主張を考えるならこの部分が重要となります。
つまりはどんな仮面をかぶって生きようとも、最終的には人間としての生き方を図面を引いて考え、立ち回らねばならない。
仕事でない場面で忍びが和歌を詠むと言うことは、つまり、仮面を外した人間であるということ。
ある意味人生訓に近いような部分が、この段落と以降の段落に当たります。

また、書いた本人は書き上げた後に、エド・シーラン(Ed Sheeran)の"Thinking Out Loud"を聞き「やっぱり良い曲だよね」とひたっています。
恋愛を歌った曲なので、作品と少しだけシナジーがあったりも。

ただ、そういう色んな伏線とか主張を全て通り過ぎても謎の疾走感があって、良い作品になったかなぁと思います。
青春ゆえの暴走、家柄への反逆。
つけ加えて、鳥かごから出ようと言い出したのは、どちらからだったか。
お時間が空いたとき、ほっこりしたいときに、この作品を読んで明るい気分で一日を過ごしていただければ幸いです。


最後に、Q1とQ2の答えを書いて、本記事を終わりとしたいと思います。
答えは以下の通りです。

Q1 忍びと姫の年齢は何歳か?
A1 忍びは13歳で、姫は17歳。
なぜなら、忍びの独白に「ああ、姫よ。あなたはなぜ――」があり、これは「ロミオとジュリエット」のジュリエットの有名なセリフ、「ああ、ロミオ、ロミオ! なぜあなたはロミオなの?」を変形させたもの。
このセリフだとわかるのは、「ロミオとジュリエット」の元となったギリシャ神話の「桑の木」が、城内の離れの側に伏線として示されているから。
当然、二人の性格も、忍びはジュリエット的ロミオで、姫はロミオ的ジュリエットと言うことになる。

Q2 城主は誰に負けたのか。妥当な推測による犯人は?
A2 城主が誰に負けたのかは、忍びの一人称という信用できない語り手から推理を重ねることはできない。ただし、本職忍びではないため、所々に本音が見え隠れしている。
妥当な推測であれば、城主以外全員が犯人、ということになる。
単独犯か、複数犯。もしくは共謀も考えられる。
城主は姫の恋愛関係すら良く把握できていない様子のため(城主、ゴメンナサイ…姫は明らかに片思いの段階を超えています)、城内や城外の人間関係にうとい性格だと考えられる。



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