「車窓にて」

2018年の年末にミュージックビデオを発表しました。この曲の経緯を書いておこうと思いまして。。解釈は聞き手に委ねればイイという考えでおりましたが、最近は気が変わりました。いちいち伝えたくなりまして。歳取ったからですかねw。気持ちを置いていきます。

とりあえず、急に始めたので知らない方もいると思います。僕は「ToyShelter」というバンドでVo.Gtを担当しております。お世話になっている「つくばParkDiner」ではカメラマンとしても活動しています。「ToyShelter」は2016年結成、昨年メンバー全員がアラフォーに突入した、おじさん3ピースバンドです。若い頃は個々が精力的に活動し、成り上がりを夢見て日々生きておりました。それぞれが年齢を重ね、生活環境が変わり、一人また一人と音楽から離れていきました。僕もその一人です。色々ありましが、再び音楽がやりたくなって戻ってきました。地元に残って、気心知れた仲間が現メンバーとなります。このメンバーで音楽が鳴らせることに喜びを感じる日々です。現在は積極的とは言えませんが、ライフワークとして音楽を鳴らしております。趣味っていうと軽く聞こえてしまいますが、マジです。ガチです。

今回の「車窓にて」はミュージックビデオという形で発表しました。映像にも興味があったので自分たちで編集しました。素材は自分で記録として撮りためていた動画など基に作成。完成まで漕ぎ着けました。音源はつくば市内にある「Music Plant」の大谷さんに録音して頂きました。大谷さんはカセットリリースした「あかり/あの街へ」を録って頂いてますので2回目となります。音源を制作する際の核となる人ですね。

この曲が出来たきっかけは2年前に遡ります。原曲は仕事で四国に訪れた時に出来ました。高松から高知へ電車で向かう途中、金比羅山のある琴平駅で乗り換え待ちをしていました。時間があったので改札を出て商店街を軽くぶらり。歴史のある街並みが印象的でしたね。一回りした後、駅前にあった喫茶店へ。常連さんに混じってハムエッグ食ったりして暫し談笑、まったりして再び駅に戻りました。ホームに出ると一組の老夫婦に目が留まりまして。手を繋いどる。昔やってた洗剤のCM、チャーミーグリーンみたいだった。同じ車両に乗りまして。車両には僕と夫婦のみ。出発するとおばあちゃんの笑い声が響きます。どうやら、おじいちゃんが冗談を言ってるようで、みかんやお茶飲みながら、ずっと楽しそうに話している。ボックス席なのに隣に座ってる。高校生みたい(笑)。外に目をやると電車と並行して清流・四万十川が流れていました。この瞬間、最高じゃねーか。あんな風に年齢を重ねられたらいいな。なんてふと思いました。外の景色と車内の雰囲気と。仕事とはいえど、遠方まで足を延ばして浮かれた自分。これが何とも言えない感じで。この感じを封じ込めました。老夫婦は途中下車してしまったのですが、余韻がすごくて高知に到着する間に歌詞をほぼ書き上げてしまったという完全にインスピレーション先行の曲です。仕事を済ませた後、商店街で弾き語りしてたストリートミュージシャン、知らないおじさんにカラまれて朝まで語ったり、事前に調べておいたレコード屋巡ったり、2泊しかしていないのに思い入れが強すぎました。

まあ、そんな感じで出来た曲が「車窓にて」です。皆さんが目にしている日常や旅先の風景と重なるだろうか。僕たちは誰もが歳をとる。変化を楽しまないとね。そして共に歩こう。

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