Kindleペーパーバックの出版方法
Kindle本を出版した後に、ペーパーバック(POD出版)を出版する場合の手順を紹介します。
※PODというのは、「Print On Demand」を略した専門用語で、一般的には「オンデマンド印刷」と呼ばれており、紙の出版物を注文が合ってから1冊単位で印刷・製本し、購入者の元へ届けるサービスのことです。
ペーパーバック出版手順
1.本のサイズ(判型)を決める
「判型」とは、印刷される本の幅と高さのこと。
市販のブックカバーが使える一般的なサイズは、
12.8cm×18.2cm(B6判;単行本など)です。
他のサイスとしては、
14.8cm×21.0cm(A5判;学術書や文芸雑誌、教科書など)、又は、10.3cm×18.2cm(新書判) 等があります。
2.余白を決める
すべてのページには、3つの外側余白(上,下,横)と1つの内側余白があります。
好きなサイズに設定すれば良いが、注意点として、ページ数が多い場合は
内側の余白サイズが変わってくるので見直しが必要です。
※例)ページ数:24~150の場合、内側余白:9.6mm、外側余白:6.4mm以上(裁ち落としなし)、外側余白:9.6mm以上(裁ち落としあり)、
3.裁ち落としの有無を決める
「裁ち落とし」とは、画像、背景色等、ページに印刷される対象物が出版物の裁断位置からはみ出している場合を指す印刷用語です。
本が裁断されたときにページの端に白い縁が残ることを防ぐために、裁ち落としをあらかじめ計算に入れておくことが重要です。
画像の四方に余白をつくりたくない場合(ページの端まで印刷したい場合)は「裁ち落としあり」を選択します。
<参考:Kindle 判型、裁ち落とし、マージンの設定>
https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GVBQ3CMEQW3W2VL6#trimsize
4.本文のデータを作る
表紙(表紙・背表紙・裏表紙)以外の中身の部分をpdf形式で作成する。
1).WORDで作成された本文
(1)フォントとサイズを決める
※Amazonは、游明朝・游ゴシック・MS明朝・MSゴシックを推奨
(2)URLなどのリンクがある場合は、QRコードをつける(と親切)
(3)扉、挿絵、テキストを、Kindle版と同様に配置する
(4)ページをふって目次に追加して、pdf形式で保存する
2).CANVAで作成された本文
(1)原稿画像を出版サイズに編集する
(2)各ページのページ番号をふる。
(3)目次にページ番号を追加して、pdf形式でタウンロードする
5.表紙を作る
本の判型に合わせた表紙のデータを作ります。
ここでは、14.8cm×21.0cm(A5判;学術書や文芸雑誌、教科書など)で説明します。
電子書籍と異なる点は、背表紙、裏表紙と一体になったデータが必要となることです。
表紙データを作成するには、Amazonの
「表紙計算ツールとテンプレート生成ツール」
https://kdp.amazon.co.jp/cover-calculator
を活用することで簡単に作成することができます。
例)14.8cm×21.0cm、プレミアムカラー、47ページ
◆印刷用の表紙計算ツールとテンプレート
本の情報の入力(例)
①綴じのタイプ ⇒ ペーパーバック
②本文タイプ ⇒ プレミアムカラー (文字のみの場合は白黒)
(標準カラーは日本のAmazonは対応していない)
③用紙タイプ ⇒ 用紙(白)
④ページを読む方向 ⇒ 左から右(横書き) /右から左(縦書き)
⑤測定単位 ⇒ ミリメーター (電子書籍はピクセル表記)
⑥本文の判型 ⇒ 148×210mm (A5判)
⑦ページ数 ⇒ 47
「サイズの計算」を押すと「印刷用の表紙計算ツールとテンプレート」の
右上の「内容紹介」に数値が反映されます。
さらに、「テンフーレートをダウンロード」すると、下記の表紙テンプレート(PDFとPNG)とテキストファィルがタウンロードされる。
◆ペーパーバックの表紙テンプレート
この「表紙テンプレート」を使って、CANVA等の表紙作成アプリで使用して、表紙を作成します。
6.出版
出版の手順は、Kindle版と同様。
(1)KDPの「本棚」から、ペーパーバックを作りたい本を探す
(2)「ペーパーバックの作成」のボタンを押すと、Kindle版と同様な
画面が出てくるので、必要事項を入力する
(3)「詳細情報」には、Kindle版と同じ内容があらかじめ記載されている。
但し、カテゴリは新規に登録する必要がある。
また、印刷版ISBNは、「無料」を選択する
(4)価格の設定は、Amazon.co.jpでは、
・黒インクのペーパーバック(標準版)の場合、
固定コストで、1冊あたり422円
・カラーインクのペーパーバック(標準版)の場合、
固定コストで、1冊あたり475円
の印刷コストが発生するので、これを考慮して決めます。
印刷コストと利益は、「印刷コストおよびロイヤリティ計算ツール」を使うと、簡単に出せます。
※印刷コストおよびロイヤリティ計算ツールhttps://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/royalty-calculator
以外と簡単に出版できます。
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