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最近は、朝も夜も涼しくなり、日が暮れると秋の虫たちの綺麗な声が聞こえてくる。また、カマキリも成虫になりはじめ、いろいろなところで彼らの姿を目撃できる。
そして、そんな彼らを目撃する度に不思議に思うことがある。
それは、「茶色と緑色」である。
まずはこちらをご覧ください↓
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なぜか、カマキリの仲間やキリギリスの仲間には、同じ種類でも「茶色と緑色」がいるのだが、これはアマガエルみたいに自在に色を変えるのではなく、成虫になった時点でこのどちらかの色になって羽化するので、一旦この色になってしまったら変えることはできない。
つまり、これらは同じ種類なのに、個体によってまったく色が違う。
アゲハチョウの蛹も「茶色と緑色」があって、それは段ボールのようなざらざらした基質で蛹化したら茶色に、ツルツルした基質で蛹化したら緑色になると聞いたことがある。つまり、ザラザラは枯葉、ツルツルは生葉と認識して身を隠すのだろう。
では、キリギリスとカマキリの色の違いは何なのだろう?
蛹と違って彼らは動き回れるから、茶色のキリギリスがずっと茶色のところにいるわけがないし、その逆も同じだろう。
ただ、自分が生息しているところが枯葉が多いところで、茶色の方が有利だということも考えられる。
これらの生き物は捕食性の昆虫だから、敵から隠れる『隠ぺい型擬態』とは違い、『ペッカム型擬態』という餌を襲うために餌となる昆虫にばれないように周りに隠れないといけない昆虫なのだ。そんな昆虫はあまり動かず餌となる昆虫がくるのを待ち伏せしないといけない。
ただ、そう考えるとそんな昆虫はもっといっぱいいる。
タガメは、緑色の水田雑草が生い茂る湿地にいることもあるし、他の捕食性の昆虫だって樹皮にいたり、生葉にいたりする。でも、色は種類で同じ色をしていて、「茶色と緑色」のようにはならない。
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また、この「茶色と緑色」というのが不思議なのは、両者は似ていない非なる色であるという点である。「緑色と黄色」とか、「茶色と赤色」とかならまだ似た色だから、わずかに変異しているだろうと思うけど、「茶色と緑色」といったら補色とまではいかないにしても色見本をみると案外遠い。
補色についてはこちら↓
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さて、これらの昆虫の「茶色と緑色」に対して、不思議に思ってこないだろうか?
ただ、私がこの色の違う同じ種類の昆虫を見る度にもっとも不思議に思うのが、配偶行動についてだ。
つまり、同じ種類なのに色が違うわけだが、それは視覚情報としてだいぶ重要な違いになると思うのだけど、その点は配偶行動において問題にならないのだろうか、、、
待ち伏せ型の昆虫は、特に視覚情報に長けていると思うし、実際カマキリなどはとても目がいい。また、自分が茶色だから茶色が多いところで待ち伏せしようと考えるのなら、色を細かく認識できていることになる。
でも、同じ種類なのに色が違うって、、、、ちゃんと同種として認識できるのだろうか~?
まぁ、色以外にも性フェロモンとか音とか、色以外のもの指標にしているのだろうとは思うけど、、、
そんなことを、この時期 彼らを見る度に一人でひっそりと考えるのである。
「茶色と緑色」。。。。