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わたしたちがこだわる、「靴の製法」について(後編)。

前回に続き、わたしたちトーヨーシューズが、ずっと作り続けている「アルクラン」「ボブソン」の靴のこだわりについて、後編をお話ししたいと思います。

他にも製法はいろいろありますが、ここで、私たちがこだわるのが「ダイレクトウレタン製法」です。「アルクラン」はもちろん、一部の「ボブソン」を除いて、この製法で作り続けています。

わたしたちがこだわる「ダイレクトウレタン製法」

前回お話した通り、靴の製法には重厚感のある英国で主流となる「グッドイヤーウエルト製法」、エレガントなイタリアで主流となる柔らかな「マッケイ製法」が代表的です。
他にも製法いろいろありますが、ここで、わたしたちトーヨーシューズがこだわるのが「ダイレクトウレタン製法」です。
「アルクラン」はもちろん、一部の「ボブソン」を除いて、この製法で作り続けています。

●ダイレクトウレタン製法
アッパーをセットした本底の金型に溶かしたポリウレタンを注入し、中で発泡させ、冷えて固まることで本底を成形しながらアッパーと結合させる製法。
ウレタンソールは、軽くて、耐油性もあり、また、耐摩耗性が非常によく、また独立気泡を持つため、小さなスポンジ状となっていて、クッション性と足あたりがいいのも特徴です。さらに、季節による底の変形も少なく、型崩れも少ないと言われています。
つまり「軽いのに減りにくい!」という2つの相反する性質を併せ持っています。ただ、その性質上、空気中の水分と徐々に反応し、加水分解という経年による劣化が進む短所を併せ持っています。

わたしたちトーヨーシューズによる
「ダイレクトウレタン製法」の解説

これは、先の2つの製法とは違って、接着剤を用いずに、底型にポリウレタンを流し込み、発泡させて、成型させつつ結合させる製法です。この製法は、底とアッパーがきっちりと結合するため、密着度が高く、底からの水の浸入を防ぐ、という特徴があります。

特に、私たちトーヨーシューズはストローベル社のドイツ製のミシンで、日本製のケプラーという糸を使って柔らかい中底とアッパーをひっぱることなく縫い合わせ袋状にしたアッパーを本底の型の金型にセットして、そこに、溶かしたポリウレタンを発泡させて成型します。

ストローベル製法にこだわる

特に、わたしたちトーヨーシューズはストローベル社のドイツ製のミシンで、日本製のケプラーという糸を使って柔らかい中底とアッパーをひっぱることなく縫い合わせ袋状にしたアッパーを本底の型の金型にセットして、そこに、溶かしたポリウレタンを発泡させて成型します。

●ストローベル製法:中底と革を縫い合わせる袋縫い製法
ストローベルとはドイツ製のミシンの名前です。糸は、日本製のケプラーという糸で、高強度、高耐熱の糸を使用し、縫い合わせています。革をひっぱることなく縫うので、歩く時の屈曲性もよく、柔らかな履き心地が実感できます。

わたしたちトーヨーシューズによる
「ストローベル製法」の解説

ウレタンソールは、軽くて耐油性があり、耐摩耗性がよく、また、独立気泡を持つため、小さなスポンジ状となっていて、クッション性と足あたりがいいのも特徴です。さらに、季節によるウレタンの硬さの変化も少なく、型崩れも少ないと言われています。つまり「軽いのに減りにくい!」という靴にとっては、2つの相反する性質を併せ持っているのです。

ただ、ポリウレタンですので、その性質上、空気中の水分と徐々に反応し、加水分解という経年による劣化が進む短所を併せ持っています。これについては、また、お話したいと思います。


革へのこだわり

さらに、革もこだわりがあり、ほぼ日本製の革を使っています。その風合いを生かして、履き心地の良いお靴となります。最後は手で、焦がしたり、塗り込んだりして、アンティークな仕上げをしていますので、風合いの違いも楽しめて、履きこむほどに美しいタフなシューズとなり、長年にわたり、履き続けてくださるファンを魅了しています。

最後まで、お読みくださいましてありがとうございました。
わたしたちトーヨーシューズがこだわる「靴の製法」について、2回に分けてお話しました。
次回は、ポリウレタンの底材のお話を少し深めていきたいと思います。 

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