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AbbottWMM マラソン年代別世界選手権のこと(前編)

 2022年にAbbottWMM年代別世界選手権に出場した時のことを書く。選手権と言ってもロンドンマラソンの一部である。(難関ロンドンマラソンに出場できる、という特典がデカい。)
 自己ベスト(2:27:51)で参加カテゴリ(40-44歳男子)7位、キプチョゲにも会えるなど、あまりに濃い体験だったので記憶に残った部分を抽出してみた。

AbbottWMM年代別世界選手権とは

 正式名はAbbottWMM Wanda Age Group World Championshipsであり、ワールドマラソンメジャース(ロンドン、ボストン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク、東京)に合わせて実施される年代別世界選手権のこと。
 年代別のシニア向けで40歳から参加可能。自分が参加したのは2022年、第2回大会で場所はロンドン。2023年はシカゴで開催(出場枠は既に受付終了)。2024年の出場枠は2023年1~12月の指定大会の記録次第。
 例えば男性40~44歳の場合、2時間35分を切れば自動的に枠が付与。35分が切れなくても、出場枠が埋まるまで上位から枠が付与される。
 2022年は2時間45分程度でOKだったようであるが、2024年も法則が当てはまるかは分からない。まだ歴史が浅い大会なのだ。

 国内の指定大会は大阪、東京、金沢、岡山、神戸、つくば、奈良など。興味があれば敢えて指定大会を走ると良いと思う。(その他のルートもあり。自分はオンラインマラソン枠で出場)。

世界と戦うと決めると面白い

 2019年秋、Twitterを始めて東京マラソンはWMMの一つであり、年代別世界選手権も始まることを知る。大阪と東京は走ることが決まっていたので、当時のPB(2時間39分)程度で走ればポイントで滑り込める、とぼんやり考えていた。

@EugeneArimaさんは走トレーニングでは芯を突くTweetが多く、
参考にしている。やや辛口。

 世界と戦うチャンスがあると思うと、急速に練習量が増え(厚底の恩恵もあった)、2019大阪では2時間34分のPB。そして東京マラソンの頃にはサブ2.5に迫る実力があった(と思う)が、コロナで計画は全て白紙に…。

 計画は白紙になったものの、コロナ禍で開催されたGlobalMarathon(オンラインマラソン)で入賞して出場枠をゲットした。

渡航~EXPO受付~歓迎レセプションまで

 いま思い返しても渡航が一番のギャンブルだった。何せコロナ禍による渡航制限のうえにロシア上空が飛べない状況である。小1と中1の娘も連れて行くため、学校もそんなに休ませられない。直行便一択である。
 その直行便もBAやANAが運休中でJAL一択であった。キャンセル覚悟で正式案内前の4月に予約。(相当割安だった)

 深夜便(JL41便)を選択しての移動。ちなみに海外経験は皆無であるが、言葉なんて分からなくてもネットで飛行機もホテルも自分で手配できる。すごい時代だ。

行きは北極圏回り、帰りは中央アジアを。北半球一周。

 ようやく5月にロンドンマラソン事務局から正式な案内が来て登録。参加費は350GBP(約五万五千円)。マラソンでは有り得ない金額だが、感覚は既にバグっているので即入金した。割高な理由はレース前後のイベントや記念品があるためだが、これが物凄い良かった。

 木曜夜に飛んで金曜朝に着、ホテルに荷物を預けてEXPOで受付。通常とは違うエリアに受付があり、通常のアスリートビブスに加えて記念品(バッグ)、年代別世界選手権用のビブスも受け取る。

通常列とは異なるエリアに設置。ヘルプデスクのすぐ隣。
EXPOエントランスにて
疲れが隠せないまま、とりあえず写真に納まる。

 EXPO後はホテルへチェックイン、一息ついてレセプション会場へ。見知らぬ土地だが、ロンドンの鉄道網は東京に引けを取らない。そしてスマホアプリがあれば迷わない。すごい時代だ。※citymapperというアプリを使用。

 さて、レセプション会場は国立海洋博物館を貸し切りで行われた。大英帝国の歴史が分かる展示が色々あったような気がしたが・・・もっと事前学習しておけばよかった。
 ロンドンマラソンの事前学習に大いに参考にさせてもらったka_naさんならば、どう描くだろう、など思いつつ。Ka_Naのブログ (ameblo.jp) ※レースの準備から結果報告まで秀逸。アウトプットの大切さよ。

金曜夜にウェルカムレセプション。
国立海事博物館を貸し切り。
さすが海洋国家イギリス。
イベントに合わせてブルーにライトアップ。
世界大会に来たって感じ
ロンドンマラソンのレースディレクターHugh Brasher氏がご挨拶
みんなで次の煽り動画を見る図

 日本人は10名程度が参加。話を聞くと海外駐在の方が半分くらいか。海外勢も含め、どうしてもロンドンマラソンを走りたい!そんな人が多かったように思う。
 参加比率はアメリカが多分一番多く、ボストンマラソングッズを身にまとうランナーが目立つ。ボストンとロンドンはWMMでも別格な気がした。

 このレセプションで初めてむ~ちょさんと出会う。
大人気ない大人の日記 (ameblo.jp)
 間違いなく世代最強ランナーの1人で、とうとうココまで来てしまったんだと不思議な感覚に至る。レセプションは1時間程度で早々に切り上げ、レースに向けて心を整えるためにホテルへと戻る。
 異世界訪問の長い長い初日を終える。(つづく)







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