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三線の胴を「裏表」逆にしてみる

「明日がライブだというのに三線の皮が破れちゃったヨーー」いう緊急時、三線屋に直してもらう時間がどうしてもない時、「三線の胴を裏表ひっくり返す」という超裏技があります。(ちなみに自己責任でお願いします)

破れたわけではないんだけど、人口皮の三線で、皮の張りが強くて、音がキンキン。バチの当たる時のキュっキュっというノイズも出やすい。胴の背面の皮の方が若干張りがユルいんだよね。なので、この胴をひっくり返したらちょうどよくなるのでは?と思って、ついに、ひっくり返してしまいました。

弦を緩めて棹を抜きます。

改めて人口皮をコンコンと叩いて、音程を比べると、裏側がやっぱり低いです。

棹の刺さるところ。ここは測ってみるとほぼ真ん中でした。ひっくり返しても変わらないので良かった。

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棹が突き出るところの穴は真ん中よりかなりズレますね。この分を削らないといけない。削るとこの印をつけます

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削りますー。もう後戻りできないぞ。大丈夫かーー。胴の木は硬くないのでこういうカッターノコギリでも削れました。最後に木工ヤスリで真っ直ぐにします。

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棹を刺します。

弦の高さ。かなりいい感じになった。成功です。もし弦が低すぎたりしたら棹との隙間にクサビを入れて微調整します。

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棹と胴の継ぎ目をぴったり合わせることは難しいですが、音もまろやかになって大満足。弦のビビりもなく、職人でなくても胴をひっくり返す改造は一応は可能なことがわかった。

ただあくまでも緊急的な処置ですので、修理は三線屋さんに依頼してくださいね。

あと、思ったんだけど、夏と冬とか、雨の日とか、湿度が高いと、皮が緩んで三線の音がこもったり、500Hzのモコモコ音がひどかったりとかなので三線の胴をひっくり返せるようになってて、夏用の皮と冬用の皮みたいにタイプと張りが違うリバーシブル三線。なんてね。夏用、冬用、二本あればいいことだけど。

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