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ラテラルシンキング

昨年から論理的に考える、発言する〜に意識を向けて少しづつ学んでいるのですが、いわゆるロジカルシンキングとの比較でたまに登場するラテラルシンキングという思考法にも少し興味があったので、Amazon Prime Readingで無料で読めるラテラルシンキングの本があったので、今回読んでみました。

※こちら質より量・速度を優先しているので、誤字脱字、回りくどい文章…など、至らぬ点多々あると思いますが、ご了承くださいませm(_ _)m


ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門

今回読んだのは「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」という本です。

入門というだけあって、導入から最後までライトな内容で読みやすかったです。

ラテラルシンキングってなんでしょ?…って思っていましたが、個人的な意見で言うと「上手にアイデアを出す術」かなと思いました。

ロジカルシンキングの論理的な思考フローと違い、ラテラルシンキングでは自由な発想・アイデアをベースにしているので、複雑なステップを踏むようなことはないようです。


広告業界でのアイデア出し

自分はカッコよく言えばクリエティブな業界にいるので、広告制作などでアイデア出しを行うこともあります。

このアイデア出しを学ぶために、この業界では割と知られている「考具」という本を読んだことがあるのですが、この本にはアイデア出しに使えるフレームワークがいくつか紹介されています。

このラテラルシンキング入門の内容も近い印象を持ちました。

要は論理的、常識的発想では面白く、意表をつくようなアイデア・考え方は出しづらいので、どうやったらいつもと違う視点を使って物事を捉えられるか〜の方法論のような話に感じました。

考具はこちら


以下気になった点などを3つピックアップします。

一度抽象化してみる

こちらは「対象の特定→抽象化→具体化」という流れにすることで、固定概念、表面的な部分の認識を外して、物事の本質・役割をとらえる〜という思考法になります(だと思ってます)。

少し論理的に聞こえるかもしれませんが、実は本来の使い道とは違った形に考えることで、アイデアに変換していける可能性を持っています。

例えば新聞であれば、本来は情報を得るためのものです。ただ実際には以下の用途でも活躍をしています。

●包むもの(陶器、焼きイモ、野菜など)
●敷くもの(爪を切るとき、果物の皮をむくときなど)
●型崩れを防ぐもの(カバン、靴など)
●汚れを防ぐもの(焼肉店、もんじゃ焼き店のエプロンなど)

このように変換することで、ちょっと別の視点が開けてきます。

この抽象化が直接アイデアを生むかという訳でもないのですが、いろいろな可能性を広げてくれる一つのフローになります。

例えば今スマートフォンには電話機能の他にカメラ機能、ゲーム機能、情報収集などあらゆる分野の機能が集約されてきていますが、これもすべて抽象化してみると「携帯して常に持ち歩ければ嬉しいモノ」という物事を組み合わせた結果になります。

このラテラルシンキング入門では、この「いろいろなモノを組み合わせる〜」という話も出てきますが、こちらも闇雲に組合わわせるのでなく、一度抽象化して相性の良いもの同士を組み合わせる〜という紹介がされています。

抽象化はアイデア創出のいいきっかけになる技として活躍しそうです。仕事でも活かせる場面沢山ありそうなので、実践してこうと思います。


セレンディピティ

こちら日本語の単語としては存在しないのですが、「偶然を偶然として無視しない力」「偶然を何かに関連づける力」ということです。

世の中には何気ない日常、一見自分の生活とは無関係な出来事などのからヒント得て、アイデアが創出され、仕事の企画であったり、発明などに活かされるケースがあります。

これらの偶然の出会いを発見する能力、他のなにかに転換して使えるヒントを得る力が「セレンディピティ」です。

この力は感性が低いと発揮されません。無関心な状態で流し見しているテレビの情報、ただ流してるラジオのトークが何も記憶に残らないのと一緒で、関心してみる、感動を得るなど、感性が高まっている状態でないと、発想も貧弱になるようです。

じゃあ、どうすれば関心を持って、偶然を見逃さずに過ごせるかというと…

割と単純です。
嘘でもいいので、むりやり感動してみる、驚いてみることらしいです。そうすると脳が騙されて、自然とどんなことにも感動し、驚き、関心をもっていけるようになるらしいです。

この考え方は、伊藤羊一さんの「0秒で動け」でも似たような事が言われています。

こちらでは関心を持って取り組む、聞く、読むをすることがインプットの出来に大きく影響するとしていました。

じゃあ、どうすれば関心・好奇心をもって情報に接することが出来るかというと、なんでも「スゲ〜、スゲ〜!」「ヤバイ、これヤバイ!」と無理やり叫びながらみること!…と語られています。

このラテラルシンキング入門で書かれてる事と全く同じですね。

ちょっと疲れそうな気もしますが、感度高めに過ごすことが、情報同士を紐付ける力になるのだと思います。自分も頑張って取り組んで「このアイデアで企業する〜!」というレベルのアイデアを出せればいいなと思いました。

努力=善・楽=悪(ずるい)ではない

思わぬ発想アイデアは時として、楽して結果を得る〜という形にもなりえます。

これが日本人的には悪(ずるい)と捉えられる事もあるようです。

どうしても日本人の国民性として、直向きな努力こそが正義である〜という認識が根強くあります。
最小の力で最高の結果を〜という事も評価されますが、特に他人の真似事のような考え方は若干評価が下がります。

世の中のビジネスにも「コバンザメ型・寄生虫型・ヤドカリ・イソギンチャク型」という他者の力を利用して、成功をしてるビジネスがあるようです。

例をあげると行列のできるラーメン店の横に、あえてラーメン屋を出店し、行列に並ぶをの諦めた客を取り込む〜というものや、大手企業の出す広告枠の横にたえず自社の広告を出すことで、一緒に見てもらい周知を得るというやり方などがあります。

これらは「ずるい」という考えにも至りますが、弱者の戦略としては賢いアイデアです。自然界でも大型のサメに取り付くことで安全を得る、コバンザメなどが似たような生き方をしていますよね。

要は結果的に真似事のように見えることでも、そこに至るまでにはアイデアであったり、発見があるので、決して悪ではないという事です。0から創出するのでなく、既存のものを利用して最大の結果を得る。これは悪ではないのです。

私は常にイノベーションに取り組むタイプでなく、楽して生きようみたいな精神もあるので、この考えて方で上手に生きていければ嬉しいな〜と考えています。


だいたいこんなところでした。

他にも面白かった部分など多々あったので、たまにチラッと読み返すと、何かアイデアに行き詰まった時、どうも固定概念にとらわれて問題が解決できない時等に役立ちそうな本でした。

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