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「日曜の夜ぐらいは…」で考える

 テレビ朝日系(朝日放送テレビ制作)日曜夜10時の第一作、「日曜の夜ぐらいは…」。私はその前の時間の日曜劇場「ラストマン〜全盲の捜査官〜」(TBS系)の後に見続けている。
 内容はさまざまな苦難を生きる女性3人が、ラジオ番組を通じて唯一無二の友情を切り拓いていく物語である。
 主人公の岸田サチ(清野菜名)は車椅子生活を送る母・邦子(和久井映見)と二人暮らし。自分のせいで母親がこのような状況になったと思うサチは、ファミレスで働いている。
 タクシー運転手の野田翔子(岸井ゆきの)は厚木でヤンキーをしていたが、家族とは絶縁状態にある。夜勤明けのチューハイとラジオが楽しみである。
 樋口若葉(生見愛瑠)はかつて裕福な暮らしをしていたが、没落してしまい今は祖母の富士子(宮本信子)とちくわぶ工場で働いている。母親とは仲違いをしており、祖母に金をたかる姿には怒りを覚えている。
 その3人が出会うのが、ラジオ番組のリスナーたちの旅行。初めは母親の代理として嫌々参加したサチだったが、そこで翔子や若葉と出会うこととなる。2人との絆を深めたサチだが、終わりが近づく際にLINE交換を求められるとすぐさま断ってしまう。
 しかし、嫌なことがあるといつしか誰かと話したいという欲求に駆られていく。やがて、3人が旅で買った宝くじのうちサチの1枚が1等に当たる。3人は当てた1等の賞金を山分けするが、それぞれに波瀾万丈の日々が待ち受ける。
 1月から3月まで放送されていた「ブラッシュアップライフ」(日テレ)もそうだが、この作品もなんとなく見ていくうちに人生観を見つめる作品にのめり込んでいった。岡田惠和の脚本に込められたメッセージを読み取りつつも3人の女性たちがどんな人生を歩むのか? それを見守っていきたい。

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