家族の暖かさを感じた
最後まで暖かいドラマだった。3月25日に終了した「春になったら」。結婚する娘とガンでこの世を去る父。その人間模様を描いたホームドラマを私は最後まで見続けた。
私は5年前にガンで手術をした。だからというわけでは無いが、他人事とは思えない。
父の椎名雅彦(木梨憲武)がどんなに苦しんでも明るさを忘れない姿に私も励まされたことか。もし自分が同じ末期ガンと診断された時にはどんなことをしたいだろうか? それを考えた。
一方で娘の瞳(奈緒)と川上一馬(濱田岳)の結婚の行方も気になった。はじめは頑なに反対していた雅彦もいつしか彼の実直さに心を揺り動かされ、終活にも力を注いだ。
最終回は、羽織袴姿の雅彦が車椅子で瞳と一馬の結婚式を見守る姿に心を打たれた。その後、葬式に呼びたいリストに名前のあった人々が集まり、宴は賑やかになった。やがて、雅彦は他界。娘の晴れ姿を見て安心したのだろうか、そんな気がした。
最後まで家族の暖かさを感じた「春になったら」。こうしたドラマに出会えたのが何より嬉しかった。
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