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欅坂の終わり、櫻坂の始まり

 7月の配信ライブの発表通り、欅坂46は今月中旬のライブを最後に櫻坂46に改名する。これにより、リスタートという形で新しい名前で再出発することになる。
 思い起こせば5年前、欅坂46のスタートは華々しいものだった。お披露目から3ヶ月後に雑誌「アップトゥボーイ」(当時はUTBといった)に初グラビアでいきなりの表紙巻頭というインパクトを残した。今泉佑唯、鈴本美愉、平手友梨奈、渡辺梨加の4人の登場だったが、デビュー前のアイドルグループが残した快挙は驚きとしてその名を残すこととなった。
 そして、翌年「サイレントマジョリティー」でCDデビュー。センターに当時14歳の平手友梨奈を抜擢したことで更にインパクトを増していったのだ。さらに「世界中には愛しかない」や「二人セゾン」という具合にヒットを連発し、この年の紅白歌合戦にいきなりの初出場。既にデビューしていた乃木坂46と共に新たな一歩を踏み出した。
 しかし、そんな栄光の矢先に思わぬ事件に巻き込まれる。翌年の6月、幕張メッセの握手会でセンターの常連の平手友梨奈がひらがなけやきのメンバーと共に襲われそうになったのだ。この事件がその後の欅坂の運営に支障をきたすことになるのだが、この年には日本レコード大賞の優秀作品賞を受賞。AKB48や乃木坂46と大賞争いを3年間演じることとなった。しかし、2017年と2018年は乃木坂46に大賞受賞を許すことになり、欅坂46は先輩グループに先陣を切られることとなった。
 グループの柱でもあった平手友梨奈は、2017年の紅白歌合戦で「不協和音」を歌った直後に怪我をしてそのままセンターの空白状態が続いた。2018年はレコ大や紅白の表舞台に出ることはなかった。2019年の紅白で因縁の曲「不協和音」を歌い、完全燃焼。そして、脱退という形で欅坂46を去っていったのだった。
 その間、2期生が15名も加入。新たな戦力が生まれると思ったが、折からの事態により、コンサートやイベントは中止に追い込まれた。そして、欅坂46は10月から櫻坂46に名称が変更となる。
 これから冠番組の「欅って、書けない?」は、櫻坂によってタイトル変更を余儀なくされる。曲調も大人への反抗を歌ったものよりもどんな風になるのかが見えてこない。プロデューサーの秋元康氏の詩の世界を見守りつつも、私達は櫻坂の新しい世界を見ていきたいと思う。

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