石井知事にスキャンダル発覚 県政の私物化か

 ウェブメディア発の衝撃のレポート

 衝撃的なニュースが飛び込んできた。再選を目指す現職の富山県知事、石井隆一氏の選挙活動に、富山県庁の職員が関与したいたことが、政治経済情報発信サイト「アゴラ」の独自記事によって明らかとなった。これを受けて、北日本放送や富山テレビなどの地元テレビ局が即日でこの件を報じ、翌朝、「北日本新聞」などの在富新聞も詳細を報じた。これは県知事としての公務から逸脱するもので、流出した内容から見ても石井氏のイメージの悪化は避けられない。

 知事は釈明するも説得力なし

 事件は、富山県庁内の内部ネットワークに保管されていた内部資料が何らかの原因により外部に流出したことによって明らかとなった。これらの資料によると、先月行われた各候補予定者との討論会のための資料を県幹部らが作成していたという。アゴラの取材によれば、4箇所以上の部署がこれらの資料作りに関与したといい、事実とすれば県職員が石井氏を利するため組織的に選挙活動をしていたということになる。石井氏は北日本新聞の取材に応じ、詳細を知らないとした上で、職員への自身の指示を完全否定した。また、当事者の県幹部も、個人として勤務時間外に作成したとし、石井氏の指示を否定、ただし県庁のパソコンを使ったことについてはそれを認めた上で反省を意を示した(ともに北日本新聞2020年10月7日朝刊)。 しかしながら、県職員という公務員が県知事選対策に関わったという事実には変わりがない。公務員が首長の選挙活動のために働いていたのだ。

 県民に衝撃を与えたその内容

  流出した資料には、「当日の留意事項」として、先に述べた討論会のための参考資料が含まれているのだが、その内容が石井氏の普段の姿勢を生々しく描き出している。5ヶ条中、2つまでが謙虚さを示すように注意を促しており、3ヶ条目には以下のようにある。

 相手の発言に鼻で嗤わない(いかに空疎な内容でも)

 どの分野のリーダーであれ、大事な集会の際に相手を鼻で嗤うな、などと注意を促される指導者がいるものであろうか。この資料は4期ものあいだ県政を牛耳ってきた石井氏の高慢な態度をありありと示している。普段より、他人の意見に耳を傾けず、小馬鹿にした態度をとっているのであろう。風聞として石井氏の人格に問題がある、ということは噂は漠然と聞いていたが、この資料の出現をもってそうした噂が真実であるとみなす人々も増えることが予想される。

 まとめ

 今回の県知事選の争点は、従来のトップダウン方式を続けるのか、ボトムアップ方式に立ち返っていくか、という点にある。今回の資料流出により、石井氏が県政を私物化しているという疑いはますます強まることとなり、「独裁」継続を目指す勢力にとっては大きな痛手となったといえよう。思えば石井氏による県政の私物化はこの事件の発端となった討論会での発言に明確に表れていた。石井氏は、県政の総仕上げをさせて欲しい、として続投の意志を表明したが、総仕上げとはいったい何であろう。富山県の歴史はこれからも末永く続いていくものであり、一人の政治家の総仕上げなどによって左右されるべきものではない。そもそも、政治には完成などはないのであって、総仕上げなどというのは傲慢この上ないではないか。

 今回流出した資料の分析はまだまだこれからであり、今後もさまざまな実態が白日のもとに曝されることとなろう。県知事選からますます目が離せなくなる。


 

 



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