ある「言葉にできない思い」の結晶
数年ぶりに六本木ヒルズへ行きました。通過したのではなく、美術展へ行ったのです。最後にヒルズの美術館で買ったのは「虚ろ船のポストカード」で、ライター仲間とハロウィンメニューを食べた記憶が。
コロナ禍で1番減ったのは、なんとなく出かけることで、特にミュージアムは事前予約だ何だが煩わしくて、スッカリ足が遠のいています。
今回はカンケイシャということで、半分以上仕事の感覚で出発しました。
ところで、私はPikmin BloomがAndroid対応になってすぐからのユーザーで、一日の終わりにピクミンが選んでくれる写真を予想するのが日課であり、毎晩の楽しみである。ピクミン側のAIと、私の感性がどのくらいマッチするのか、それだけが楽しみという日も少なくない。気付けば一週間家から出ないのも、当たり前の人生なのだ。
そんなわたしのピクさん(「Pikmin Bloomで働くのピクミンの皆さん」を楽して、そう呼んでいます)が選んできた一枚に私は打ちのめされた。
何の写真かわかりますか?
これ
「段ボールで雑に工作した腕時計に見えるだろ?
これ、銀製品なんだぜ。」
上杉達也の声が脳内に響き渡る。
この作品のテーマやバックストーリーを知る事になるのは、最初に会場入りしてから7時間半が経過してからなんだけどね。たっちゃん…。
入り口を入ってすぐに目につくところに置かれたこの作品にアッサリと心をかき乱され、「何か、理解できそうなもの」を探す私の眼がキャッチしたのは、見覚えるのある作業台でした。
今回この展示会へ脚をはこぶきっかけとなった本郷さんの作業台。見覚えのある天板に安堵したのも束の間、耳鳴りがするほど驚くことになる。
ここは六本木のヒルズ。なかでも人通りが多く、みんながイメージするあのヒルズの広場に直結するカフェスペース。屋外展示されているデッカい蜘蛛ちょっと先のカフェの場所なのよ。
この会場の再奥に展示されていたのが2体の龍。
精巧すぎて写真ではスケール感が伝わらないでしょ?
成人男性と比較してみましょう。
展示に必要な面積が、出展作品中最大でした。
有識者のかたには是非、作品設置面積事の地代を教えて欲しいと思ってしまいました。
図録には制作途中である旨が記載されていましたが、
「いやぁ~、粋な演出っていうヤツでしょ?」と思っています。
日頃、完成されてた作品をガラスケース越しに拝見することに馴れすぎた私には、ナマの刺激はあまりに強烈でした。お上品の極みのような土地、六本木に作業台ごと持ち込んでしまうダイナミックさは、想定外の演出です。
さらに、作者がいて、制作途中だからこその体験がこれ
自在置物の「自在具合」を自分の手で試す機会なんて、人生に何回ありました?無いでしょ、普通。
同じ「自在置物」でも、こんなに小さな作品も。
壽堂さんの自在置物は実物大のアマガエル。指の先まで動くのよ。夜中になったら、こっそり散歩していると思うの。
…と、起き抜けの30分で一気にメモをして、とりあえず今日はここまで。
ちゃんとした作品解説は、公式の図録が公開されています。
https://kogei-next.jp/assets/file/event/2022works.pdf
展覧会は2022年11月19日 20時まで。六本木ヒルズです。
最後に、ポスターにも採用されている、織田さんの新作
まだまだすごすぎる作品が展示されていて、観るというか、何かを浴びる為に、もう一度行きたいと思っています。
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