見出し画像

富山で叶える「ゆとり」の生き方を/ 【移住者インタビュー】株式会社リッチェル 河口 和代さん

こんにちは。Uターン移住ライターのchiharuです。

今回、東京から富山にUターン移住を経験し、現在は富山市でベビー用品の企画開発の仕事をしながら3人の子どもを育てている河口 和代さんを取材させて頂きました。

東京での暮らしを経験したからこそ感じる富山で暮らすメリットや魅力、そしてこれからの富山に対する期待や想いをざっくばらんに語って頂きました。

河口 和代さん

画像1

富山県富山市出身。高校卒業後、千葉の大学に進学。新卒で、ベビー用品「リッチェル」の製造・販売でお馴染みの株式会社リッチェル(本社:富山市)にUターン就職する。その後、夫の転勤をきっかけに家族で東京に引っ越す。6年間東京での暮らしを経験した後、富山にUターン移住。現在は、3人の子育てと仕事を両立しながら、念願だった富山での暮らしを楽しんでいる。


┃東京と富山、暮らし方で大きく変わったところは?

河口さん:東京と富山の大きな違いは、やっぱり「通勤の大変さ」ですね。東京に住んでいた頃は、時短勤務をしていましたが、通勤時間が電車で片道1時間半、合計3時間かかっていたので、16時すぎに退社しても保育園のお迎えは毎日ギリギリ……。時には、車庫火災で線路に降ろされて、夜の住宅街をグーグルマップ片手に2時間歩いて帰宅した経験もあります。

-----通勤時間が3時間!?それは辛い……。ただでさえ子育てと仕事の両立って大変なのに、平日はほとんど通勤で時間がなくなっちゃいますよね。特に、電車遅延とか振替輸送とか、思わぬハプニングもありますし。

河口さん:そうなんですよね。あと、会社から大きな荷物を持ち帰らなきゃいけないという時。ずっと富山に住んでいる人からすれば、「誰かに乗せてもらったら?」と思うかもしれませんが、東京では周りに車出勤している人なんてほぼいないですし無理ですよね。

-----混んでいる電車の中で大きな荷物を持って帰るなんて、かなり過酷!!(笑)私も小さな子どもを連れて電車や徒歩で買い物へ行くのが、本当に大変でしたね。都会って、公共交通機関が充実していますが、自由に自分の思い通りに行動できるかって言われるとそうでもないんですよね。相手都合に合わせなきゃいけないというか。

河口さん:そうそう。車社会の富山では、みんな本当に自由。「乗って帰る~?」とか気軽に言えちゃう(笑)大きな荷物も乗せていけるし、なんなら積みっぱなしもできる。自分で好きにスペースを使えるから楽ですよね。よく子育てって、自分の思い通りにならないからストレスが溜まると言われますが、東京での暮らしの中には計画通りにならないことが溢れていると思うんです。子どものことじゃなく、日々の中に思い通りにならないことが多すぎるというか。

画像2

-----確かに!ずっと都会の方が交通網が便利だし、なんでも自由にできると思っていましたが、案外制限されていることって多いのかも。日々の生活の中で考えなきゃいけないことも多いですよね。

河口さん:東京って人が多いから、通勤途中も考えることがいっぱいあるんですよね。どの女性専用車両のどこの位置にいたら座れるかとか、どの出口から出てどのルートで歩けば最短で行けるかとか……(笑)東京では常にそういう計算をしながら生活していましたね。

-----あ~それ、分かります!!私も、大阪の地下鉄を乗り継いでいたので、どの車両から乗り継げば、スムーズに人の流れに乗っていけるかとか、自分なりに試行錯誤しながら乗っていました(笑)常に早歩きで、必至に人の流れについていくという感じ。都会では「ゆったり」とか「のんびり」って感覚は少ないんだろうなと。

河口さん:常に頭がいっぱいで余白がないと、新しいアイディアやひらめきって湧いてこないんじゃないかなって。私、東京で働いていたときは営業職を担っていたのですが、自分の力をあまり発揮できていなかったと感じていて。もっと高いパフォーマンスを発揮できたんじゃないかって。決して、現在の企画開発の仕事が好きだから順調というわけじゃなく、富山に移住して今は気持ちの面でとても充実しているので、仕事も順調にできていると感じています。なので、東京に住んでいた頃より今の方が、仕事の面での満足度も高いですね。

画像3

画像4


┃河口さんから見た、富山の魅力って?

河口さん:年配の方々が充実した生活をされているところ。富山に住む年配の方って、アクティブで計画的な方がとても多いと思うんです。自分もあんな風になりたいなと思わせてくれる先輩が周りにたくさんいて。これは多分、スペースのゆとりやお金のゆとり、心のゆとり……富山ならではの「ゆとり」が充実した暮らしに繋がっているんじゃないかな。

-----富山の年配の方って元気ですよね!若者よりもパワフルというか(笑)

河口さん:そうなんですよね!だから私も、将来退職した後の夢が膨らみすぎて……(笑)実はうちの会社、早期退社して次の夢を目指すという社員も結構多いんです。私はその生き方、すごくいいなって思っていて。みんな会社が嫌で辞めるわけじゃないし、退職後の人生は自分の人生なので。

-----人生100年時代とも言われますし、定年後の新たな人生を楽しめるというのが素敵ですね。

河口さん:プライベートで趣味とかやりがいを持っている人って、仕事にもそれが活かせていると思うんです。仕事だけでは、頭が凝り固まってしまうというか。その人の魅力が最大限発揮されないと思うんです。私は、今担っているベビー用品の企画の仕事が自分に合っていると感じていて。というのも、発想やひらめきがどんどん湧いてくるからなんです。この発想が一番湧いてくるのが、プライベートでホットヨガをやっているときで。

画像5

-----なるほど。プライベートが充実している人の方が、そこで得た知識や経験が仕事のパフォーマンス向上にも繋がるというわけですね。それにしても、河口さんの素晴らしい発想は、ホットヨガで生まれているとは(笑)

河口さん:東京に住んでいた頃からホットヨガに通っていたのですが、そのときはデトックスや息抜きが一番の目的でした。でも今は、余力のホットヨガというか。ホットヨガで心と頭を空っぽにすることで、普段の生活で見えていないものが鮮明になって、ひらめきや発想がどんどん湧いてくるんです。だから私にとってホットヨガは大切な時間ですし、「ホットヨガは仕事だ」と言っても良いくらい仕事に役立っていますね

-----富山の魅力でもある全てのゆとりが、プライベートの充実につながり、仕事にも役立っているのですね。そう考えると、富山の暮らしって最高じゃないですか!?(笑)

河口さん:東京には有名な観光名所やレジャー施設が多いし、何でも充実していて憧れのイメージを持つ人が多いですよね。でも旅行と生活するのでは全然違っていて。どんなに近くても観光スポットにいつも遊びに行くわけじゃないし、それは旅行で行けばいいんじゃないかなって。人混みの中で窮屈に暮らすより、富山でゆったり暮らしながら、お金を貯めて好きなことを楽しむほうが楽じゃないかなって思います。

-----そうですよね。都会ならではのメリットって、案外普段の生活に関係なかったり……。コロナの影響でオンラインツールが広まり、「東京じゃないとできない」「地方だからできない」ということがなくなってきた今、地方に住む価値が見直されてきているのかもしれませんね。

河口さん:私も以前までは、定期的に東京で撮影立ち会いをする日があって、立ち会いのためだけに何時間もかけて新幹線で移動するということがあったのですが、今は全てオンラインでやり取りしています。移動時間がなくスケジュールも取りやすいですし、私一人だけじゃなく周りと共有しながら進められるので、一生このやり方でいいなって思っているくらい。業務効率も上がっていますし。富山でできないことはないと思いますね。

画像6


┃これからの富山に期待することは?

河口さん:映画やスポーツ、音楽など、それぞれの分野で活躍する富山人がもっと増えていけばいいなと思いますね。また富山にはアクティブでイキイキとした年配の方も多いので、いずれ地方に住みたいと思っている方が老後に住みたいところに富山を選びたくなる、そんな老後の楽しみもいっぱいの富山県として知名度が上がっていけばいいなと思います。

-----最近では、バスケットの八村塁選手や大相撲の朝乃山関など富山出身者の活躍も目立ってきましたよね。やっぱり富山が有名になるのは素直にとても嬉しい。「富山って実はスゴイ!」というのを、もっと多くの人に知ってもらい、魅力を感じてほしいですね。最後に富山移住を検討されている方へのメッセージをお願いします。

河口さん:日々の生活の中で何を大切に生きるかは人それぞれです。ただ、子どもの手がかからなくなったら自分の時間を大切にしようとか、退職したら趣味を始めようとか、つい先送りにしていると、一番自分の感性が敏感で多く感じられるタイミングを逃してしまうかもしれません。結局何もせず、家族や会社のために生きることになってしまうかもしれません。「思い立ったが吉日」という言葉があるように、転職や引っ越しを機に、自分中心の人生設計に変えてみると、いつ死んでも悔いのない人生になると思います。もし富山で暮らしてみたいという選択肢があるのなら、ぜひ迷わず富山に来てみてはいかがですか?

-----ありがとうございます。悔いのない人生にするためにも、自分のやりたいことがあればチャンスを逃さず、思い切って挑戦してみることが大切なんですね。もし移住に興味があるけど迷っているという方は、富山県主催のオンライン移住イベントなど、気軽に参加できるものが多いので、ぜひ一度覗いてみてくださいね。河口さん、素敵なお話をありがとうございました。

画像7

【ライタープロフィール】

Chiharu

千春さん写真 (9)

1985年生まれ。富山県出身。18歳で関西に上京し、大阪・京都・奈良にて12年間を過ごす。30歳のときにUターンで富山に移住。現在、小学生の男の子1人を育てるシングルマザー。
北陸の女性を応援するwebメディア「ワタシゴト」のママライターとして、
北陸のよいモノ・コト・ヒトを発信する活動を行っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?