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【詩】ふいに現れる魔物

日々のことに
麻痺したように 心が反応しなくなると

現れる 「不安」という魔物

ひたひたと 気づかぬうちに 忍び込み
闇で包もうとする 削り取ろうとする

なぜ?

低気圧の所為? 疲れている所為?
嫌なニュースの所為?
それとも ただ 夜だから?


こんな時は 記憶の蓋が開く
辛い経験 苦い思い出が 溢れる

けれど これはきっと
どんな風に切り抜けたか 乗り越えたかを
捜しているから

今この魔物を どうすればいいか
その手掛かりを 過去から捜しているのだ

私は諦めては いないということだ


だから 息を吸って
ゆっくり はく
何度も 何度も


ハーブティーを飲んで
パラパラと めくる
大好きな本 大事な手帳

ゆっくり眺める
優しい絵 懐かしい写真

大切なことは
不安に正面から向き合わないこと
不安を打ち消そうとしないこと

見れば見るほど
不安は大きくなってしまうから

よくあることと
うまく視線を外して 軽くいなす
小さくなったら
指ではじくように 飛ばしてしまえ

大好きなもので 周りを固めて
どんなに小さなことでもいい
その時できることに 集中する

明日は 
これまでとは違う 瑞々しい一日が
始まるかもしれない いや きっと

だから 目を閉じて

今日も ゆっくりと 息をはく







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