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教育・子育てで大事にしたいこと 弁護士・安達友基子さんのお話(記録)

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お話:安達友基子さん(ルート法律事務所 弁護士)
日時:2019年1月14日(月・祝)14時~
会場:メイシアター集会室

 2018年12月に行ったタウンミーティング(こちら)後、その場の参加者同士がつながり、「今度は別の人を呼んでみてはどうだろうか」と盛り上がったことがきっかけで、大阪弁護士会子どもの権利委員の安達友基子弁護士を招くことになりました。

 安達友基子さんは吹田市教育委員でもあり、中学校給食や学校へのエアコン設置などで保護者にとって共感できる発言をされています。

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安達友基子さんのお話

 中学の時に仲の良かった男子の家庭が大変だったが何もできなくて、高校に行って雑誌のコラムで、問題行動や少年事件の付添い人をしている弁護士のコラムを読んで、『こんな大人がいるんだ』と進路変更して弁護士をめざした。

 弁護士になって子どもの権利委員会に所属。以前は、少年事件の子どもたちの家庭裁判所での審判に付き添ったり、審判を受けた後、どこで生活するのが良いか調整したりする仕事をしていた。今は、児童相談所などに保護された子にとって必要な法的手続きを支援することを中心にやっている。性的な虐待を受けた子どもたちを直接支援することもあり、そういう場合は一年や二年で係わりは終わらない。今は4人の子どもの未成年後見人もしている。

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 教育委員をする人たちは年齢がもっと上の方と思っていたし、大阪市で市長と教育委員がもめているという話も報道で見て知っていて不安がいっぱいだった。教科書採択については前回「道徳」だったので、事前に全部読んでどれがよいか言えるようにしていた。傍聴も多く関心の高さを感じた。

 どんな世の中や教育を望むか。うちの子だけがよければいいのではなく、どの子も宝。みんなで子育てができるようになったらいいな。なかなかそうなっていないと思う。親の中でも接点が少なかったり壁があったりするが、いろんな人がいるからいいんだと思う。
 公立校は私自身も通っていたので大事だと思っている。お金がなくてもどの子でもいける学校、そこに行けば最低限のことは教えてもらえるし、能力を伸ばすことができる場所であるべき。いろんなことを学校に求めるのは難しいと思うが、そういう面でも公立にがんばってほしい。

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 子どもを学校に通わせていて、他の保護者と話していることと教育委員会(事務局)が「保護者は~だと思っている」ということが違う時がある。アンケートに出ないことをどうくみ取るのか、難しいが意見が上がってこないことがあるということを想定するだけでも大事なのではないか。例えば、中学校給食は吹田市として「やらなきゃいけない」と言ってほしい。子どもに聞いても「好きなものを入れてほしいから」「かわいいお弁当がいいから」と「弁当がいい」と言うと思う。子どもが弁当を想定している時に、親は「給食を食べて」とは言いにくい。なぜなら「作るの大変だから給食」と子に受け取られかねないから。それを回避するためには、「みんなで一緒に食べるもの」ってするしかない。

(以上、実行委員会まとめ)


安達友基子さんのお話を聞いた参加者からの感想

・初めてお話をうかがいました。弁護士の立場や母としての目線で教育委員のお仕事をされていて、共感しながら、素敵に活動されているなと思いました。これからも子どもの権利を一番に考えていただける活動をよろしくお願いいたします。(60代)

・「どの子も宝」というお話、本当にそのとおりだと思います。子どもの権利を守るため弁護士としてされてきたことが、教育委員の活動にもつながっているのだということが感じられました。(30代)

・仕事をしながら子育てをしている母親として共感する部分が多くウンウンとうなずきながら聞いていました。私自身、中学校給食をぜひ実現してほしいと思っているので多くの親の思いを市に届けることができるような活動をしていかなくてはと思いました。

・吹田の教育委員さんの中に、市民感覚を持った安達さんのような方がいてよかったと思いました。子どもの権利に関わられてきた経験はとても貴重だと思いました。中学校給食は是非実現できるようにお願いします。(50代)

・弁護士だからというより親という素朴な、しかしゆるがない立場でシンプルに語られ、とても共感できました。教育委員としてぶつかっているカベについて、もう少しつっこんで聞けたら…。予算がつかない?つけようとしない?それは何故?議会の問題?首長の問題?今の市政の向いている方向?(30代)

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