アイカツに出会ってアイドルになった私は、アイカツに出会った事を後悔していた

たった先程「アイカツ!10th STORY 未来へのSTARWAY」を鑑賞し終わり、色んな感情や思い出が脳内を駆け巡ってしまい放心していたら、映画館内に私しか残っていなかったので、急いで館内を出ました。
そんなこんなで未熟ながらに、この感情を無かった事にする前に、若干乱文になるかと思いますが、書き綴りたいと思います。文章を書くのはあまり得意では無いので、読みにくい点も多いかと思いますがお許しください。

まずこの映画を観るのにとても心の準備ができず、上映最終日まで観ることができずにいた私の背中を押して下さったファンの皆様、ありがとうございます。

私が今回の映画を観るまでアイカツ!から離れていた、というかアイカツ!と向き合えずに逃げていた期間は約5年、
自分が親の反対を無理矢理押し切り、アイドル活動を始めてからも、どこかモヤモヤしていた黒いようなマイナスの感情を、
この映画が公開された時、
そろそろ整理しなければいけない時が来たかな、と思い、逃げずに見に行かねば、と久々にアイカツ!の世界に足を踏み入れました。
公開されてからも映画館をうろちょろして動悸が凄くて帰ってしまった日もあった程には、私の人生はアイカツ!で出来上がっています。

私はどこか喜怒哀楽がありませんでした。喜怒哀楽が薄かったのでしょうか?昔から変わった子どもで、転んでも泣かない、親族が亡くなった時ですら泣かず「不謹慎」と怒られ、感情表現が苦手だったかも。感情が豊かでは無かったのかも。
歌を歌うことは物心ついた頃から大好きで、それだけは幸せ!と思いながら歌っていました。きらりん☆レボリューションの世代なので、何となくアイドルになりたかったし、プリキュア5は勿論キュアレモネードが好きだし、小学生の頃はきらりちゃんやしゅごキャラ!のBuono!さんに夢中だった。アイドルの真似っ子遊びです。

そして2012年、アイカツ!というアニメがスタートするんだ!と幼い妹が騒ぐので(放送開始当時は月曜日のゴールデンタイムの放送だったので、テレビをつけたら皆で見るしか無かった)つられて一緒に観ることに。
アニメの面白さと楽曲の良さに家族で夢中になっていました。車で流す曲も、家の中も、アイカツ関連の物だらけ。
小学生の少ないお小遣いで買うアイカツファンブックはかなり痛い出費でしたが、付録のDVDを観てダンスを覚えたかったし、曲を聞きたかった。

そんな中、「STAR☆ANIS アイカツ!スペシャルLIVE TOUR 2015 SHINING STAR*」が2015年2月11日に開催決定!とCMで流れ、これは行きたい!!とファミリータイムで母、妹、えるでライブ参戦。これが人生の転機でした。

開幕1秒、涙が止まらない。何故?
当時は当然分かりません、喜怒哀楽が薄いので。
歌が始まり、わかさんやふうりさんが圧巻の歌声を披露します。更に涙が止まらない、何故?
あまりにも号泣し続ける私に、隣に座る妹が大心配。
人生経験の浅い子どもは一生懸命考えます、何故涙が止まらないのか?この鳥肌は何なのか?このモヤモヤした気持ちは何なのか?分からないまま、その日の渋谷公会堂は終わってしまいました。衝撃的なものでした。人生で初めての感覚に、身体も心も驚いていた。

当時はファミリータイムしか入れなかったので、帰宅後ナイトタイムのセトリをネットで見て羨ましく思ったり。

その後もほとんどのアイカツ!ライブは足を運びました。
しかし毎回、開幕と同時に鳥肌と涙が止まらない。止めるにも止められず勝手に涙が出てきてしまう。
しかし数回目で段々とその原因が分かってしまった。
「私もあのステージに一緒に立ちたいのに、客席にいるのが悔しい、遠くから観ることしかできない、全然届かない」です。

後にAIKATSU☆STARS!の皆さんもデビュー、追加メンバーもデビュー。ファンとしては喜び、しかし心のどこかで悔しい。

私が可愛くてもっと歌が上手かったら、あのステージに立てていたのかな?

AIKATSU☆STARS!のオーディションも落ち、せなさんやりえさんが加入。ただ見ていることしかできなかった。

そして迎えるアイカツ武道館。
私はアイカツ!の楽曲が大好きです。ただ、やっぱり悔しい。どうしても届かない。

SHINING LINE*の歌詞が全て刺さってしまい、正直これは誰にも言わずにいましたが、
「逸らせないくらい 綺麗だったの ありったけの勇気出して 手を伸ばしたんだ」ここで、もうあまりにも悔しくて涙が止まらなくて、武道館のステージに向かって手を伸ばしてしまった。高校の帰り道そのまま武道館に行ったので、制服のJKが大号泣でめちゃくちゃな顔で周りの方を困惑させていたかもしれなくて申し訳なかったです。

ずっとアイドルになりたかった、アイカツ!に出会って衝撃を受けて、どうしても同じステージに立ちたくて親に頼み込んだりこっそり歌を練習したり、でも届かなかった。私もあのステージに立ちたかった。アイカツのアイドルになりたかった。悔しかった。

そんなこんなで、2018年にアイカツフレンズ!のオーディションが開催決定。悔しさをバネに散々努力を重ね、腹筋を割り、歌を練習してきた私は謎の自信しかありませんでした。どんな服装で行こうか迷い、結局高校の制服で。
AIKATSU☆STARS!のオーディションに落ちてからアイカツのライブを散々見て、歌いながら安定して踊れるようにならなければと鍛えてきた腹筋で、私は「アイカツ☆ステップ!」を踊りながら歌い、披露しました。努力はした。最善を尽くした。でも落ちました。
そこから何となく、アイカツ!作品が観れなくなってしまった。

その後も何とかアイカツの歌を歌いたいと、ディアステージさんのオーディションなどを片っ端から受けるも全て落選。手応えは全部あったのに、誰よりもアピールできたと思ったのに、どうして?
ここでほとんど心が折れてしまい、

「アイカツに出会わなければ、こんな辛い思いも悲しい思いもしなくて済んだの?」と、

アイカツを避けるようになってしまいました。

努力なんて報われないじゃないか、真面目な人が損をする世の中じゃないか。

そんな風に思ってしまった。

でもステージに立って歌って踊りたかった、あの時の涙の理由はきっとそうで、私の生きる道はこれだというものに出会ってしまった。
そこから今の活動を少しずつ前に進めていました。
そんな中、アイカツ!が10thを迎えると聞き。
私が運命的な出会いをしてからもう10年かぁと、久しぶりにアイカツの楽曲を聞き始めました。

アイドル活動を始めて、ステージで歌う幸せを知ってしまい、生きる道を見つけた。幸せでした。でもアイカツのステージに立つことは叶わなかった、それを今の今までずーっと引きずっていました。

でもこれから沢山ステージに立って歌って踊りたい、その幸せのきっかけを教えてくれたのは紛れもなくアイカツ!です。だから今回の映画を観て、ちゃんと自分の中で進まないと、と思いました。

始まる前まで凄く怖かった、また悔しくなってしまいそうで。憎んでしまいそうで。

でも画面に大きく映ったいちごちゃんを見て、もう涙が止まらなかった。紛れもない感謝の涙でした。私のきっかけはここからだった、何か大事な事を忘れていたのかもしれない。
全ての出来事が、思い出が、辛かったことも楽しいことも全部思い出して、今に繋がっていることに、変わらない大好きなアイカツ!のみんなに、また会えて嬉しかった。
紛れも無い私の道しるべと、再会できた。
「ここまで来られた、この先だってきっと大丈夫」と、またいちごちゃんが背中を押してくれた。

間違って無かった、何も無駄じゃなかった、

辛い事も沢山あったから、アイカツ!に出会えたから、今幸せへの道を辿れている。
やっと長年の、心のモヤが晴れたきがしました。
アイカツ!と出会えて、アイドルになれて、努力を積み重ねる今が楽しい。

バトンをありかとう、
私の人生を彩ってくれてありがとう、
これから頑張って、思い出が未来の中に
沢山あればいいなぁと思います。

もう一度出会ってくれてありがとう。


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