【気まぐれエッセイ】1日を25時間にする方法
「あっという間やわ。歩志華ちゃんも、すーぐおばあちゃんの歳になるんやで」と
私が幼い頃、よく祖母が言っていた。
それでなくても叶えなければならないことを抱えていた私は、とにかく焦っていたのだけど。
知ってたよ。
時が経つのはあっという間。
歳をとるのもあっという間だって。
そのことに気付かず、のほほんとこの歳になったわけじゃない。
今考えたら、まだまだ若かった18歳の頃から既に焦っていたのに。
ほーら、一桁だった私の生きた年月を表す数字はもう34にもなった。あっという間だったよ、本当に。
何にも叶わぬまま、大人になった。
この先はもっと、早いのだろうか。
焦りで、気が変になりそうだ。
だけど時々ふと
『命ある時間をただただ楽しんでみようか』
諦めと受け入れの狭間くらいの気持ちでこう思えることがあって、その途端、私に残された時間はまだたーんとあるって、やっとそう、思えるんだ。
だからって結局、諦めなんてつかないんだけど時々はこんなふうに自分を焦りから解放して、目の前のことを楽しむ余裕を持ってみるのも悪くない。
せっかく生まれてきたんだものね。
何者かにならなくたって、幸せを感じる権利は等しく持っているのだから。
幸せな時間で人生を埋め尽くしたい私にとって書くことは、不幸を無駄にしない手段の1つ。サポートしていただいたお金は、人に聞かせるほどでもない平凡で幸せなひと時を色付けするために使わせていただきます。そしてあなたのそんなひと時の一部に私の文章を使ってもらえたら、とっても嬉しいです。