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【感想】アニメ映画「映画大好きポンポさん」から~もの作りの苦悩と乗り越えるのに必要なもの

「映画大好きポンポさん」というアニメ映画を見ました。映画タイトルの中に"映画"と入っていて、文章を打っていて不思議な感じがする。

あらすじは、見た目が幼そうだが敏腕映画プロデューサーであるポンポさんが、根暗で社会に適合しにくそうな新米ADのジーンにとある映画の監督をやらせるというのが大筋で、映画が作られる間の色んな人間模様が描かれていきます。

ここからはネタバレが含まれます。これから見に行くという人は真っ白な状態で見てもらうたいので、スルーして頂きたいと思います──────

感想を一言で表すなら、「光り輝く映画世界の裏にある泥臭い制作現場の苦悩を、爽やかに描いた傑作」でした。

まず、映画としてテンポがよいです。色んな展開が多いながらも飽きさせることなく次々進んでいきます。

そしてハリウッドや自然豊かな撮影現場などでの画面の色合いが美しいく、キャラクターたちも爽やかなキャラクターが多く、デフォルメされた表情が可愛いかったです。

自分は挿入歌を歌っているバーチャルシンガーの花譜さんでこの映画を知りましたが、その花譜さん含め数名の歌い手による歌が、映画の名場面を印象づけさせていて、すごく映画に没入させてくれました。

映画が見せようとしているのは何といっても、映画製作の苦悩。映画監督や撮影編集の現場の様子が描かれ、もちろん実際の映画製作のほんの一部の大変さだけしかないと思いますが、それでも映画を完成させるという大業を為せるに必要な苦悩を知ることが出来ました。

良い映画を作るために惜しむことが出来ない努力が、以下のように数々ありました。
・良い映画を作るために本当に伝えたいターゲットを絞る思考
・時間をかけて良いものを作るためのトライ&エラー
・現場のみんなでモノを完成させる時に必要な、意見のボトムアップ
・完成させるために多くの人を巻き込こんで迷惑をかけていく大変さ
・型にはまらずに、挑戦し続けること

基本的には映画作りの上で邪魔をするような敵も登場しないので、ひたすらまっすぐに、映画作りに必ずあるべき壁を乗り越えていくといった内容でした。

苦悩が描かれていると書きましたが、何によって苦悩を主人公たちが乗り越えているかというと、「熱中」するというエネルギーだと映画で感じた。熱中することがあらゆる苦悩で立ち止まらずに、自分で正解を見つけられていくのだと思う。クリエイターとしてのこだわりを持てるのも、熱中するからこそ。熱中こそクリエイターの素だと思えた。

これを見て映画をとまでは言わずとも、また、映像や動画制作に限らずとも、クリエイター魂に熱を覚えた人が出たら嬉しい、そんな作品でした。

映像と音楽が心地よいので、ビデオ配信などで見れたら必ずまた見たい!





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