子供が毎年肺炎になってしまうのはなぜでしょう?
子供が肺炎にかかるのは、親に責任がある場合があります
いきなりこんなことから始めると、怒られてしまうかもしれませんね。
でも、お子さんが風邪を引いた時の家庭での間違ったケアの仕方によって、子供の風邪を気管支炎に…、さらには気管支炎を肺炎にさせてしまう場合もあります。
そして、その症状は最終的には喘息まで引き起こしてしまうことだってあるんです。
生れつきの喘息もありますが、そうではない喘息の場合、不適切なケアで単純な風邪を喘息にまで悪化させてしまうケースは少なくありません。
家庭での不適切なケアによって、知らないうちに子供の免疫力を低下させてしまうのです。
小児の風邪の多くは「寒邪」が体内に入ったことから始まります。
※寒邪というのは東洋医学の言葉です。
風邪の症状としては、くしゃみから始まり、咳や痰、喉の痛み、鼻水など呼吸器の症状が挙げられます。
東洋医学の視点で見ると、これらの症状の原因は『呼吸器(肺と気管支を含みます)が冷えている』ということが言えます。
「うちの子供が毎年冬に肺炎になってしまうのはなぜですか?」
私が診療所で働いていた時に、実際にあったお話です。
診療所に来られた2人のお子さんを持つお母さんが、私に質問してきました。
「うちの子供は3歳と5歳なのですが、毎年冬に肺炎になってしまいます。
最初は風邪で咳が出て、痰が絡みます。透明な鼻水が止まりません。子供が風邪によって食欲が無くなってしまい、栄養不足になるのではないかと不安になりました。
だから何も食べないよりは、せめて好きなものを食べさてあげたいから、イチゴやアイス、スイカを食べさせました。
ビタミンCを補充した方が、早く治ると思い、オレンジジュースを飲ませました。
あとは栄養補充の目的で牛乳を普段より多めに飲ませました。
ですが、咳は長引く一方でなかなか治りません。そして痰はさらに増えてしまい、喉に絡んで辛そうになりました。
結局、それからさらに咳が酷くなり、気管支炎だと診断されました。
病院で吸入と鎮咳剤を併用しましたが、熱が出て、肺炎になってしまいました。抗生物質が出されても、飲んで下痢して終わりというパターンが続きます。
これを年1〜2回、毎年繰り返します。うちの子の免疫力はそんなに低いですか?」
ここまでを読んで、どう思われましたか?
同じような経験をしたことありませんか?
お子さんへの間違ったケアによって、免疫力を低下させてしまいます
「うちの子の免疫力はそんなに低いですか?」
という質問に対して、私は、
「そうですね、免疫力が低くなっていますね。ただ、お子さんの免疫力は生まれつき低いのではなく、間違った風邪のケアをしてしまったからです。」
とお答えしました。
イチゴやアイス、スイカや冷たい牛乳とオレンジジュースなどは、元気がある時の食べ物であり、風邪を引いた時には向かないものです。
なぜなら、これらの食べ物を食べると肺や気管支が冷えるからです。
本来なら1週間ぐらいで自然に治る風邪なのに、間違ったケアでその風邪が2週間、3週間に延びてしまったケースを、私はたくさん見てきました。
冷えている肺や気管支には温かい飲食物がいいです。
例えば、お粥、生姜、ぬるま湯などをとらせてあげてください。そうしたら自然に治っていきます。
さいごに
風邪にかぎらず、病気は間違ったケアをしてしまうと長引いたり悪化してしまいます。
ご両親に悪気は無くても、正しい知識を持っていないことで、お子さんが病気になりやすい体質を作ってしまうことがありますので気をつけてください。
何か分からないことがあれば、できる限りこの場を通じていろいろと情報発信していこうと考えています。
質問があればコメント欄などにお願いいたします。
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