スキルという装甲を増やしながら、コンプレックスを膨らます

就活の時のいわゆる自己分析。

なんかモチベーションマップやら、いろいろ方法論はあるけど、正直よくわからないし感情の起伏なんてそんな年ごとにあるものでもない……そんなことを思った僕は自分の人生を箇条書きで事細かく振り返ってみることにした。

いざはじめると結構大変で、まだ中学に入学したところだし、なんならまだ書き漏れてることがある感覚なんだけど

そんな中で、自分がずっと持ってた感覚、それが今ならエッセイのように書き起こせそうなので試してみる。


まずなぜそうなったのか?
それを考えても確かなことは言えないのだけど、でも確実に自分が変わったターニングポイントは多分小3での転校だったと思う。

もともと、なんなら人見知りで、でも大勢の前で話すのは平気というよくわからない性格をしてたのだけど、この時に親友と別れ、恋が実りそうだった好きな人とわかれ、大好きな学校と別れ……というすごくたくさんの別れをどわっと体験して、そこから何かが変わった気がしている。

何が変わったのか?と聞かれてもはっきりとしたことは言えないのだけど、僕はそれ以降、人間関係にドライになったし、多分それ以前より多くのことに挑戦するようになった……気がする。

つまり、タイトルのコンプレックスは人付き合いで、スキルはその通りの意味だ。

男子校は余計多分それに拍車をかけた気がする。
コミュニケーションをとる相手は基本男しかいない。しかも人数が多いから自然と浅くもなく深くもない関係性になりがちだ。つながりがなくなったら会わなくなり、また出来たら仲良くし……そんな関係。
そんなことを続けているとまぁ深い付き合いというのはわからなくなってくる。

しかも、ドライ。

だから山梨の時にいた親友ほどの親友は出来なかった気がする。つながりがあるから、仲良くする、だけ。

一方スキルという意味では最高の環境だ。趣味をぐるぐると変えていた飽きっぽい僕が、何に挑戦しててもまわりに必ず誰かその道のプロがいる。
だから目標には事欠かないし、こっからはもっと本気でないとこれ以上はいけないなというのもなんとなく感覚で感じてる。だからそこまで熱中できないものはすぐ捨てる。

そうしてたくさんのことが出来るようになった。一般人よりは出来るんだから達成感は得られる。こうして鎧が増えていく。
プログラミングはそんな中でもたまたま長続きしたものだ。いや、もしかしたら、無限の可能性があって色んな側面があるから長続きしてるように見えるだけかもしれない。

そうこうしているうちに、浪人し、大学生になった。
こうして育んだスキルと学歴は、コミュニケーションの時には着脱可能な鎧で、うまく着たり脱いだりしながらいい感じに過ごせるようになった。
これはすごく便利で、大抵の場面で尊敬される、というよくわからない状況を引き起こす。ともすれば万能超人のような、そんな印象を持たれることもある。

これだけ見れば勝ち組に見えるのかもしれない。
でも、こうして育った価値観、考え方、能力は、特に恋愛という面で無慈悲にその真の姿をむき出しにしている、と自分自身は感じている。

誰とでも仲良くできるけど、親友はおらず
いい人とは言われるのに、恋人はできない。

そうした現状が次第に人付き合いへのコンプレックスを膨らませ、そしてとうとうもうすぐ干支が2周しきる、そんなところまで来てしまった。

外面は良くできても、中身はコンプレックスでぎゅうぎゅう
しかも自分の核はわからず、本当に好きなものは多分ものづくりと音楽だろうなんてそれっぽい憶測を立ててみて、誤魔化す
そして他の人の嗜好をひたすら吸収していく。

自分ってなんだろうか?

あの当時は疑問に思ってた、よくわからないやつランキング一位は今となってはまさにその通りな気がする。

言葉とスキルで乗り切れる、いや、乗り切ってしまっている人生。自分の本当の姿はどこにあるのだろう?

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