メルマガ『東医宝鑑(東醫寶鑑)とういほうかん─古典から東洋医学を学ぶ─』第349号「精滑脱屬虚」(内景篇・精)8

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 ◇ 東医宝鑑(東醫寶鑑)とういほうかん─古典から東洋医学を学ぶ─ ◆

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  第349号

    ○ 「精滑脱屬虚」(内景篇・精)

        ◆ 原文
      ◆ 断句
      ◆ 読み下し
      ◆ 現代語訳
      ◆ 解説

      ◆ 編集後記

           

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 こんにちは。「精滑脱屬虚」の続きにして最後の部分です。
 

 ◆原文◆(原本の文字組みのままを再現・ただし原本は縦組み
      ・ページ数は底本の影印本のページ数)

 (「精滑脱屬虚」p84 下段・内景篇・精)

                                            戴氏曰不因夢而自
               泄者謂之精滑皆相火所動也〇精滑脱宜巴戟
    丸補眞玉露丸固精丸〓實丸瑣陽丹玉(〓くさかんむり欠)
    鎖丹秘元丹約精元九龍丹皆可選用

 ▼断句▼(原文に句読点を挿入、改行は任意)

  戴氏曰、不因夢而自泄者、謂之精滑、皆相火所動也。

 
  精滑脱、宜巴戟丸、補眞玉露丸、固精丸、

  〓(くさかんむり欠)實丸、瑣陽丹、玉鎖丹、

  秘元丹、約精元、九龍丹、皆可選用。

 ●語法・語釈●(主要な、または難解な語句の用法・意味)

 

 ▲訓読▲(読み下し)

  戴氏(たいし)曰(いは)く、

  夢(ゆめ)に因(よ)らずして自(みずか)ら

  泄(せっ)する者(もの)、これを精滑(せいかつ)と

  謂(い)ふ、皆(み)な相火(そうか)の

  動(うご)く所(ところ)なり。

 
  精滑脱(せいかつだつ)するは、

  巴戟丸(はげきがん)、補眞玉露丸(ほしんぎょくろがん)、

  固精丸(こせいがん)、〓(くさかんむり欠)實丸(けんじつがん)、

  瑣陽丹(さようたん)、玉鎖丹(ぎょくさたん)、

  秘元丹(ひげんたん)、約精元(やくせいがん)、

  九龍丹(きゅうりゅうたん)、皆(み)な選用(せんよう)すべし。

 ■現代語訳■

  
  戴氏が説くには、

  夢に因らずに精が漏れる者を精滑と呼び、

  全て相火が動くことに起因する。

 
  精滑脱には、巴戟丸、補真玉露丸、固精丸、

  〓(くさかんむり欠)実丸、瑣陽丹、玉鎖丹、

  秘元丹、約精元、九龍丹、これらより選び用いるとよい。

 ★ 解説 ★

 「精滑脱屬虚」の続きにしてこれで最後の部分です。

 精滑の定義とその処方を列挙しています。次の部分から挙げられた処方が
 個々に解説されることになります。

 ◆ 編集後記

 「精滑脱屬虚」の最後の部分です。ひとまず年内にきりの良いところで読み
 終えることができました。

 次号も来週の土曜もしくは日曜に配信予定です。来年もどうぞよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。
                      (2019.12.29.第349号)
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