見る人によってはいけないから:お話物理:場の量子論
前回までは,スピン1/2の場の量子論の話をしてきた.スピン1/2の粒子はスピノルと呼ばれる場の励起として表される.
今回からはスピン1の場の話をしようと思う.
スピン1の場は特殊相対論的なちょびっと回転に対応する応答が三次元回転のスピン1に相当する場のことだ.今後ベクトル場と呼ぶことにする.
スピン0や1/2の場,スカラーやスピノル場と同様に,ラグランジアンで書ける場の項をベクトル場で探すということをしてもいいのだが,実はまともな理論(繰り込み可能な理論)になる組み合わせは激しく制限される.
なので今回からは,現代の場の理論でベクトル場が現れる典型的な状況,ゲージ場の理論を構築することを目標にする.
ゲージ場という概念は今の場の量子論の基本的でとても重要な概念だ.
"物理はどんな観測者から見ても同じ理論で書かれていなければならない"という相対性から出てくるのがゲージ場だ.
まぁ本題は次回から.
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