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宇津保物語を読む

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宇津保物語を訳しながら読んでいきます。
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2022年7月の記事一覧

宇津保物語を読む3 忠こそ#5

博打北の方の意を受け、千蔭の石帯を売る  博打打ちは宮中へ、大臣も参上し、上達部や親王た…

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宇津保物語を読む3 忠こそ#4

北の方、忠こそを恨み、奸計をめぐらすこうして、長い間、右大臣は一条殿へいらっしゃることは…

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宇津保物語を読む3 忠こそ#3

忠こそ十歳 北の方財を尽して貧しくなる 忠こそが10歳になる年、殿上童として昇殿させなさる…

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宇津保物語を読む3 忠こそ#2

故左大臣の北の方、千蔭に懸想し歌を贈る こうして、悲しみに泣き暮らしているうちに、大臣は…

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宇津保物語を読む3 忠こそ#1

橘千蔭の栄達 結婚 一子忠こそ誕生 そして、また、嵯峨の帝の御時に、源忠経と申し上げる左…

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宇津保物語を読む2 藤原の君#18(終)

七夕、正頼の娘たち、河原に出て歌を詠む こうして、7月7日となった。賀茂川で御髪洗ましを…

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宇津保物語を読む2 藤原の君#17

真菅、殿守にあて宮のことを催促する こうして、帥殿は、九の君(あて宮)は東宮に入内なさるだろうという噂を聞いて、腹を立て、殿守の部屋に忍び込んで言うには、 「こう、世間の人が結婚を忌むという五月は過ぎた。今すぐあのことを実行して下さい。口だけで済ませないで下さいな。何事も中だるみはよくないことだ。」 返事「そうは思っておりますが、面倒なことだと思っておりまして、」 帥殿は怒って、 「もし本妻がいたならば、無理に結婚をすすめて問題が起こるのではないかと、心配をしているのでしょう