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スワーヴリチャード産駒の傾向

今年のクラッシック戦線で注目を集めるスワーヴリチャード産駒の傾向について気付いた点を解説します。
先週の桜花賞にも2頭出走しており
コラソンビート 5人気 16着
スウィープフィート 6人気 4着
と明暗を分けました。
阪神JF1-2着馬が桜花賞でも好走したのに何故コラソンビートは惨敗したのか、そして皐月賞でも上位人気が予想されるレガレイラは期待できるのか、その辺りまで含めて私なりの見解を説明します。

まず、昨年の新種牡馬であるスワーヴリチャード産駒のここまでの成績は以下のとおりです。
1)全体成績

基本的には芝レース向きで、芝レースは2歳G1で1着馬と3着馬まで出ています。

2)月別新馬・未勝利戦成績

基本的には2歳の速い時期から勝ち上がります。

ほぼキャリア2戦目以内に勝ち上がります。
スワーヴリチャード産駒の2戦目はねらい目です。
逆に言うと2戦目までに勝ち上がれない馬は、その後の成長も期待しにくいので、人気を集めて勝ち上がれない感じで回収値的には嫌いたい種牡馬です。
仕上がりが速いので、休み明けも苦にしない可能性があります。

そんな優秀な成績を残すスワーヴリチャード産駒ですが、スワーヴリチャードはハーツクライ産駒です。

ハーツクライ産駒の特徴について以下の記事を書いています。

この記事の中でもスワーヴリチャードについて触れていますが、ハーツクライ産駒の「距離延長型」の代表例として紹介しています。

そしてドウデュースについても「距離延長型」として定義しており、先日のドバイでも1800m戦は危ないと予想して、やはり凡走しました。

スワーヴリチャード産駒は、この「距離延長型」の傾向を色濃く受け継いでいると現時点では考えています。

★★★<以下記事抜粋>★★★
このタイプのハーツクライ産駒は、テンで速いスピードを使うとスタミナ(エネルギー?)を浪費してしまうタイプだからだと思ってます。
以前、ガソリン車とディーゼルエンジン車の違いを説明したことがあるかと思いますが、このタイプのハーツクライ産駒は、徐々にスピードを上げるとエネルギー効率が良く、一旦スピードに乗るとそれを継続することを苦にしないタイプだと考えています。
シュヴァルグランとかリスグラシューも同系だと思ってます。
(サリオスやダノンベルーガが異なるタイプ)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★


以下は、スワーヴリチャード産駒の重賞レースでの脚質&上がり順位別成績です。

先行して勝った馬はおらず、差し・追込みタイプが多いです。
上りも3位以内での好走率が非常に高いです。

つまり、腰が甘く?テンからスピードを出せないし、出すと最後の末脚が鈍るタイプと考えられます。

先週の桜花賞で凡走したコラソンビートですが
阪神JF 3着 (34.4)-(34.4) 6-5番手 Ave-3F:35.22
桜花賞 16着 (34.5)ー(34.1) 3-5番手 Ave-3F:35.16

結果的にコラソンビートは阪神JFよりも速いペースで前目につけてレースをして凡走しています。
一方スウィープフィートは18-17という最後方の位置取りから上がり2位で4着です。

そもそもハーツクライ産駒の3歳春G1の成績は以下のとおりです。

皐月賞よりもダービーの成績が良く、皐月賞で2着はマイルをこなすサリオスでタイプが違います。3着はドウデュースで次走ダービーで1着ですから中山2000mがあまり向いてないのは明らかです。

そもそもハーツクライ産駒は芝2000mの重賞成績はあまり良くないです。

2000mのコース別成績でも

京都の2000mだけ高いです。
これはコース形状が基本的に2000mは初角まで距離があり、ハイペースになりやすい(⇒ハーツクライ産駒に向かない)のが、京都2000mだけ初角までの距離が短い(ペースが上がりにくい)ことが理由と思われます。

その点で中山2000mはスタート後直ぐに登坂があり、より前半でスタミナをロスしやすいので向いてないと思われます。

じゃ、何故レガレイラがホープフルSを勝てたのかという話ですが、それは14-14-11-10という位置取り及び最後の1Fが11.5という消耗戦では無かった点にあると考えています。

2戦目のアイビーSを何故負けたのかと考えると、前目にいたからと考えられなくもありません。
近年馬場の高速化が激しく、ラップやタイムで過去のレースと比較するのが難しくなっています。
アイビーSも優秀なラップタイムを刻んでいますが
ダノンエアズロックもホウオウプロサンゲも次走凡走しています。
1頭だけ凡走ならわかりますが、2頭とも凡走だとレースレベルに疑問が沸きます。そんなレースを取りこぼしたレガレイラだけが次走好走していることを考えると、レガレイラが能力を発揮でいていなかったと考えるのが自然です。ではどうして能力を発揮できていなかったかと考えるならば、前目につけて脚が溜まらなかった・あるいはスロー過ぎて脚の限界値を使っても届かないようなレースだったと考えています。


結論として、スワーヴリチャード産駒は中山2000mは向かないと思います。
※ハーツクライ産駒のようにこなすタイプが出てくるかもですがそれは主流ではないと思います。
皐月賞で好走するなら後方待機で最後の末脚勝負しかないと思います。
それで届くかどうかはテンか次第ですがドウデュースでも3着ですからね。

押さえる必要はあると思っていますが、紐の1頭ですね。
勝つまでは無いと思っています。




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