見出し画像

第68回有馬記念(回顧:何故ドウデュースは勝てたのか)

今年の有馬記念は、過去の傾向がどうのこうのよりも、騎手の騎乗技術で好走馬と凡走馬の明暗が分かれたレースだったように思います。
データで当てられるレースというよりは、読みで的中を目指すそんなレースだった印象です。

まず、私の予想は
以下、予想記事から抜粋

今年の有馬記念が平均~ハイペースという想定

<差し馬が1着になる場合>
◎ ジャスティンパレス (4着)
○ ソールオリエンス
▲ タスティエーラ
△ スルーセブンシーズ
△ スターズオンアース (2着)

<先行馬が1着になる場合>
◎ タスティエーラ
○ ジャスティンパレス
▲ タイトルホルダー (3着)

ドウデュースの消し理由は
⑤ドウデュース
まず好走馬絞り込みデータに該当していません。
過去の例外馬はそれほど多くないし、今年の枠はソールオリエンスかスターズオンアースの可能性を考えてます。流石に例外馬枠に3頭入れるのは無駄かなと思ってます。
それと天皇賞秋の予想記事でも述べましたが、個人的にはこの馬ハーツクライ産駒の距離延長向き型だと判断しているので、前走が最もチャンスがあったと思ってます。それで好走できなかったので評価は下がってます。今回は距離延長の恩恵も無く、ペースも上がりそうにないので消し時だという判断です。(※太字は今回の記事で太字にしました)


でした。

そして、逃げたタイトルホルダーは別として、2番手以下はスローペースのレースでした。(ここが私の読みが外れてます。)
何故スローになったのかと考えると、大外枠を引いたルメール騎手がスタートダッシュを決めて2番手のポジションを確保しました。(まずここが後方に控えるんじゃないかと予想した私の推測が外れてます)
私なりにルメール騎手の思考を推測すると、スタートダッシュでスタミナを浪費した分をどこかで取り返さないといけないので、2番手というポジションを生かして、スローに落とし込み息を入れてスタミナ温存を図ったんじゃないかと思っています。
参考までにルメール騎手の20年以降の古馬G1での位置取りを見ると

後方待機はほぼしない騎手でした。
普段、騎手を予想のファクターに入れないので、知識が無かったんですが
このデータを見るとルメール騎手が後方に控えるという選択をする可能性は低かったですね。

私の推測が正しいかどうか別として、結果的にスローペースになりました。
ここから何故ドウデュースが勝てたのかという理由を私なりの理屈を説明します。

一言で言うなら「スロー」だったからです。

まず、予想記事でも説明した
ハーツクライ産駒の距離延長向き型」

について、改めて説明します。
ハーツクライ産駒は、最近は減ったんですが本格化すると、距離延長でパフォーマンスアップする馬が沢山いました。
一番わかりやすい例はスワーヴリチャードです。

皐月賞6着(2000m)>ダービー2着(2400m)
18年天皇賞秋10着(2000m)>18年JC3着(2400m)>中山記念3着(1800m)>宝塚記念3着(2200m)
19年天皇賞秋7着(2000m)>JC1着(2400m)
距離延長で好走するケースが目立ちます。
単にステイヤーなだけでは?という疑問も湧きますが
安田記念3着や大阪杯(G1)の1着、金鯱賞1着もあります。

ちなみにPCI3の数値が大きいレースは原則スローなんですが56以上のスローレースは好走率が高いです。
JCはPCI3が低い数値で勝ってますが、重馬場で時計は遅いです。

どうしてこういう傾向が出るのかという理由は、私の考えはこのタイプのハーツクライ産駒は、テンで速いスピードを使うとスタミナ(エネルギー?)を浪費してしまうタイプだからだと思ってます。
以前、ガソリン車とディーゼルエンジン車の違いを説明したことがあるかと思いますが、このタイプのハーツクライ産駒は、徐々にスピードを上げるとエネルギー効率が良く、一旦スピードに乗るとそれを継続することを苦にしないタイプだと考えています。
シュヴァルグランとかリスグラシューも同系だと思ってます。
(サリオスやダノンベルーガが異なるタイプ)

そしてドウデュースもこのタイプだと思っています。
皐月賞3着>ダービー1着
京都記念も位置取りが11-8-8-6と徐々に押し上げています。
JCはAve-3Fが36.33で有馬記念は36.82でペース自体も遅くなっています。
更に位置取りもJCは6-6-6-6で、有馬記念は13-13-8-3の徐々にポジションを上げています。
結果的に疑似距離延長に近い感じになったのが、今回の好走につながっているんだと思います。
中山向きになったとか叩き良化型には非常に懐疑的ですね。
結果論の人は、因果関係を大事にしない方が多い印象です。
まず中山向きと東京向きの定義はきちんとできているのか?
過去に東京得意から中山得意に大変身した馬はいるのか?
休み明けの京都記念で大楽勝したのは何故なのか?
説明して欲しいです。

なので、ドウデュースの次走がどこになるかわかりませんが
・叩き良化型だから~
・小回りコース向きになったから~
という意見が飛び交うと思いますが、個人的には信用してません。

恐らく武騎手はドウデュースがそういうタイプの馬だと理解してのあの騎乗だったんだと思います。皐月賞で出して行って最後甘くなった経験からでしょうかね。
これがドウデュースが有馬記念を勝てた理由だと思っています。
なので、ハイペースになりそうなレースや距離短縮のレースは疑ってかかりたいと考えてます。
<参考>
ドウデュースの3歳以降の初角位置取り別成績

それと今年の有馬記念がスローでしたが、予想記事でシャフリヤールについてこう書いてます。
②シャフリヤール
恐らくダービーの内容を見てもJCの内容を見てもスロー向きの瞬発力馬だと思います。今年の有馬記念の想定されるペースと違うので消します。

負け惜しみになりますが、もし、今年の有馬記念がスローだと予想出来ていたら、この馬も馬券に組み込んでいました。(当然ドウデュースも)
結果的に8人気で5着に好走しています。

それから本命のジャスティンパレスですが、横山武史騎手について調べたこんなポストを投稿しています。


赤囲いが横山騎手

赤囲いが横山騎手

赤囲いが横山騎手
※日経賞は大きく出遅れて後方からになった

横山武史騎手の今年の芝重賞の位置取り
(前述のルメール騎手と比較するとその違いがわかりやすい)

ちなみに川田騎手

ルメール騎手も川田騎手も先行しての勝ち星が最も多いですが、横山騎手は先行しては0勝で中団からが最も多いです。
お父さんの影響なのか、後方待機がだいぶお好きなようです。
その分、届かないリスクも増えますね。
これは今後のレース予想で意識しておきたいです。

私はこれまで騎手を予想ファクターに加えることはあまりなかったんですが、今回はいろいろ考えさせられる有馬記念でした。







もし私の予想が役に立ったと思われた方がいらっしゃいましたら よろしければサポートをお願いします。