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週刊 金相場展望 2022年6月20日号

株式会社投資日報社の代表取締役社長であり、サイクル分析の大家でもある、鏑木高明が毎週執筆を行っている金相場展望のレポートでございます。

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先週のNY金相場は前週比34.9㌦安の1,840.6㌦(期近)で引けた。週の高値は6月13日1,882.5㌦と、前週の高値1,879.6㌦を上回り、5週連続高値更新となったものの、引け値は5週間ぶりの安値に落ち込んだ。
FRBが先週、1994年11月以来となる75bpの大幅な利上げを決めたことが主因となった様だが、マーケットは発表時には既に織り込んでおり、金利やドルは売り込ま、金はやや反発した。
しかし、次回7月の会合での利上げが75bpか、50bpになるのか、不透明さを残す結果となっている。以下「時事通信」の報道より。
※                  ※
FF金利先物が織り込む7月会合の利上げ幅の確率は75bpが78%、50bpが22%。この日はミネアポリス地区連邦準備銀行のカシュカリ総裁が今週の75bpの利上げに支持を表明し、7月にも同規模の利上げを支持する可能性があると述べた。一方、拙速な利上げには「慎重」であるべきだとも述べた。これを受け、国債利回りは一時上昇。アクション・エコノミクスのアナリストは「カシュカリ総裁は現在、FOMCで投票権を持っていないが、ハト派として知られているため、今回の発言には重みがあった」としている。この日発表の経済指標では、5月の鉱工業生産指数で製造業が前月比0.1%低下。市場予想の0.3%上昇に反して低下し、経済の減速を示す結果となった。10年債利回りは3.239%。14日には3.498%と、11年4月以来の高水準を付けていた。※                ※

10年債週足チャートでは上ヒゲの長い足となったが、2週間前より75bpの利上げを取りに来る形での上昇となっていただけに、事実なった先週は一旦材料出尽くし的な下げが入った。さらにパウエル議長の「0.75%の利上げが普通になるとは想定せず」との発言も下げを誘発させた。ただパウエル議長は5月の会合時でも、「今後0.75%の利上げは想定していない」とハト派的なニュアンスを示していたことから、今回の発言もあまり信用できない。その意味では週足チャートに出現した上ヒゲを今週以降、取りに来る動きが想定される。


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【鏑木高明 プロフィール】
関西学院大学経済学部卒。1995年に世界的に著名な米国のマーケットアナリスト、レイモンド・メリマン氏と提携、国内初の相場サイクルとアストロロジーレポートを発行。サイクル、アストロロジーを活かした相場分析には定評がある。株式会社投資日報社 代表取締役、投資日報出版株式会社 代表取締役、株式会社ワカバヤシエフエックスアソシエイツ 取締役、日本テクニカルアナリスト協会会員、投資日報α編集長。


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