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「シンガポールでポイ捨てすると罰金」って本当?どこまでちゃんと機能しているのか見てきた話

こんにちは!
一般社団法人ツーリストシップの田中です。
今回は、シンガポールの罰金制度について見てきたことをまとめていきたいと思います。

皆さん、シンガポールに行く前に、いろいろ調べると、

ポイ捨てすると罰金
ガムをもっていくと罰金
たばこを公共の場で吸うと罰金
横断歩道以外の道の横断は罰金
などなど・・・・

いっぱいでてきますよね。
ユーチューブをみても、ティックトックを見ても、ネットのまとめをみても、どこを見ても「気を付けて!」と書いてあります。

半信半疑の皆さん、調べてみてください。
とってもたくさん注意喚起の情報が出てきますから。
正直、これだけ読むと怖いのかなあと思います。

では、実際に行ってみたらどうだったか?
とくにポイ捨てについて、お伝えしていきたいと思います。

ゴミのポイ捨ては誰もしないのか?

たまに日本でこう発言する人がいるんです。
「シンガポールは罰金があるから街にゴミが落ちていないんだ」
しかし、それは、ないです。

確かに、他のアジアと比べて、街は綺麗です。
ですが、全くポイ捨てがないかというと、それはあります。

この二つは、シンガポールで最も有名なマーライオンの近くの通りです。
落ちているところには、落ちています。

ただ、こんな感じで、何にもゴミが落ちていなくて、とってもきれいな場所もたくさんあります。
都心部はほとんどこんな感じでした。

しかしエリアによっては、このようにゴミが散乱しているところもあります。

とはいえ上の写真でも、アジア基準で言えば、そんなに声を上げる汚いわけではなく、むしろ綺麗な方だと思います。

そもそも日本が綺麗なところが多いので、日本と比べるとあまり変わらないのかなと思いますが、他の東南アジアと比べたら、かなりきれいだと思います。

圧倒的なゴミ箱数

シンガポールのいいなと感じたところは、どこにでもゴミ箱があるところです。どこにいてもゴミ箱が見つかります。

さらに、私自身はひとつも、ゴミがあふれているゴミ箱を見ませんでした。
これも聞くところによると、暑いのでゴミは放置すると異臭を放ったり疫病のもとになるので、頻繁に回収に来ているのだのこと・・・。
真偽はシンガポール政府に聞かないとわからないので、聞いてみたいと思います。
ただ、日本よりゴミに対してシビアな自然環境であるのは事実ですね。

また、私自身、1週間弱シンガポールに滞在した際に、かなり見張っていたのですが、実際にポイ捨てしている人を見かけることはありませんでした。
一方でちゃんとゴミ箱に捨てているシーンをたくさん見かけました。

罰金制度はあるのか?現地でどの程度周知しているのか?

電車の中には、下の写真のようなシールがいたるところに貼ってあり、現地で罰金制度を知ることができます。

しかし、ごみのポイ捨てに罰金があることについては、一か所だけでしか見つけることができませんでした。

しかも、かなり観光スポットから外れた場所です。
300シンガポールドルの罰金があるというのは、この旗?みたいなものでのみ知ることができます。
他にゴミ箱に文字が書いてあるなど、発信しているところは、私がいろいろ探した中では、見つけられませんでした。
なので、ほとんどの旅行者は、もし事前にポイ捨てに罰金があることを知らなければ、全く罰金制度を知らずに滞在し、帰国することになります。

聞いたところによると、ポイ捨ての罰金制度は、数十年前にほぼほぼ役割を終えたみたいです。
というのも昔は至る所に、罰金制度について書いてあり、見せしめとしてメディアと連携して逮捕をしていたそうですが、今は住民のリテラシーがあがったため、そこまでしていないそうです。
罰金制度というのは、旅行者向けにというより、住民向けに作られた部分が多いのかなと感じました。

また、シンガポールでいろいろとヒアリングをしている中で、実際にある30代くらいの女性が一度、ごみをポケットから落としてしまい、気づかず歩き去ってしまったことから、罰金を払わされたことがあると言っていました。
写真で撮って通報?する仕組みがあるようです。

ポイ捨て罰金制度によって、街はきれいになるのか?

シンガポールという国の特性上、多種多様な人種・宗教の人々によって構成され、また多くの旅行者が訪れます。
その中で、これだけのまちの綺麗さを保っているのは、やはりすごいと思います。

では、この綺麗さは、ポイ捨て禁止によって成り立っているのか?
たまたま現地で知り合ったシンガポール人に聞いてみました。
すると答えは驚きの、「No, it's not」でした。物事はもっと複雑だと言っていました(笑)
判断するには、もっといろんな人の意見を聞かないといけないので、これから先また機会があれば聞いていきたいと思います。

その他の罰金について

道の横断はけっこう多くの人がやっていました。
そもそも罰金対象であることも、シンガポール国内での掲示物で知ることはできませんでした。
ただ、驚いたのは、車が歩行者に優しいということです。
道を横断しようとする人がいたら、必ず止まって、歩行者が渡り終わるまで待ってくれます。
日本以外のアジアでこんなに歩行者に優しい国があったなんて!!
いや、日本よりも歩行者に優しいかもしれません。
しかも、けっこう多くの人が横断するんですが、どの車も毎回道を譲るんです。これにはかなりびっくりしました。

煙草については、日本より喫煙者は多いように思います。
喫煙所がありまして、そこで律儀に吸っている人もいれば、ゴミ箱の近くで喫煙している人も見かけます。

ガムについては、確かに、意識して道路を見てみると、ガムの跡はありませんでした。普通はけっこう繫華街みたいなところだとありますよね。
これは結構徹底されているのかなと感じました。
ただ、みんなの口を覗いたわけではないので、実態はわからないですが(笑)

最後に、、、

今回は観察やその背景について、ほとんどいち旅行者として知りうる範囲内の情報にとどまっていますので、さらに興味のわいた方はぜひ実際に訪れて、直接シンガポール人に聞いてみてください。また、ぜひわかったことがあれば教えていただけたら嬉しいです。

また、今回の観察を踏まえて、現地で罰則を受けることはほぼないと思いますが、事前に注意事項を調べて規則を守るというのは大切だと思います。
ぜひ、日本人として、かっこいい旅行者でいてほしいなと、ツーリストシップを発揮してきてほしいなと思います。
罰金があろうとなかろうと、ポイ捨てはダメですからね。

そして、今回いろいろ見てきて「日本でも導入すべきか」という問いに関する私の意見は、「罰金制度の導入で、今の日本よりキレイになることはないが、悪化することを防ぐことはできるかもしれない」です。
皆さんは、どう思いますか?





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