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お土産 観光地お土産店VSネット通販他

「商品」に関し、そこででしか買えないものがある一方、そうでないもの以外はそれがどこに行ってもあって、ネット通販でも買えるので、とても便利です。それはお土産品も同様です。
旅行・観光中は極力荷物は避けたいですし、現地でお土産を買わなくても、駅構内、高速サービスエリア内でもあるので、実際そこで購入という人も多いと思います。正直お土産を買い忘れたなんてときには、ものすごく助かります。

どこでも買える、ネットで家でも買えるとなると、お土産はもはや「単なる商品」でしかありません。その為、お土産をいただいた人は、そこに行ったことがないところだったとして、その場所に思いを馳せるということもなくなり、なんか気持ちがドライになっていってしまっているようにも思えます。

「お土産品」というのは、自身が旅行・観光に行った際、いつもお世話になっている人、仲のいい人等に感謝の意味の気持ちを込めて渡すというイメージがあります。そして確かにその地に行ったという「証(あかし)」にもなって、普段では食べられない、珍しいもの等で、ある意味貴重でありがたいモノだという感覚があったように思います。
もちろんお土産を渡すのに以前から社交辞令的側面もありましたが、現在皆は「お土産品」に対してどのように思っているでしょう?いただけばありがたいという気持ちは普通に抱くとは思いますが、別にそれが「行った証」だとか、今や珍しいとか貴重という感覚はないのではないでしょうか?その為いただきモノに、平気で好き嫌い等の不平不満を抱いたりしたりすることもあるかもしれません。

商品製造メーカーや店舗にとっては、売上を伸ばしたいはずですから、いろんな場所で販売できて、ネットでも販売するということもよくわかります。しかし、どこにでもあるのであれば「特別感」は失われます。観光地に「お土産品はある」ものの、弱体観光コンテンツになってきているでしょう。観光地にとってはマイナスに作用しますが、メーカーからしてみたら、観光地は商品販売においてそれほど重要なポジションにはないのかもしれません。
観光者は、それぞれの期待感を持って観光地を訪れます。日常では行くことのない場所に足を運ぶのですから、来た甲斐のある特別感が欲しいところです。
では、お土産感を取り戻すにはどのような方法があるのでしょうか?
単純に考えて、「特別感・そこにしかないもの」です。

<お土産感を蘇らせる方法>

①限定パッケージ

「観光地限定パッケージにする」方法です。中身は従来のままでパッケージを変えるだけですから、他の方法よりも簡単にできます。パッケージを開けたら中身が同じでも、そこでしか買えないオリジナルのパッケージであれば、そこに行った「証」にはなります。中身の構成を変えたり、あるいは特別に何か追加されたもの(?)があれば、オリジナリティが加わっていいでしょう。
「お徳用」というのもアリですね。お土産品だったとしても一般的に「質より量」という感覚も普通にありますし、他人へのお土産にするにはちょっと…であっても、自分の為のお土産にはいいですよね。

②新商品と試作品

「新商品=商品開発」がその一つです。一言に新商品・商品開発と言っても簡単ではないし、そのアイデア、商品化に至るまでの工程で、かなりの資金、時間、労力等がかかるでしょう。しかも、いいモノができたら、全国的に売っていきたいと思うでしょうから、その観光地だけではもったいないとも思うでしょう。そうだとしても、観光地を利用してもらう方法があります。それは「試作品や新製品販売のトライアル期間に利用してもらう」というものです。「そこにしかないもの」として十分活躍してくれそうではありませんか?トライアルの期間に定めがあった場合、そこに居合わせた人にとって「偶然」という感激が味わえます。また、メーカー(商品)のファンがそれを知って、わざわざ訪れるという必然性も考えられ、それはメーカーにとっても観光地にとって集客を意味します。お土産としていただいた人も、「初めて」がそこにあり、珍しがったり喜んでもらえるはずです。

③プレミアム

これは大量生産が不可能なモノ(高級なモノであることが多い)です。商品の魅力が十分にあれば、集客力があるというよりも吸引力になります。その為にはその商品の存在が知れ渡るようPRも重要になってきます。
「幻の~」という商品もありますね。

④ネット通販・観光地以外では販売しない

これは言うまでもありませんが、これまでのお土産はこれまで通り、上記①~③のお土産を「ネット通販・観光地以外では販売しない」ことです。

これらについては、製造メーカー側の協力が必須です。製造側も現地に愛着があるでしょうし、観光地側からお願いしてみたら、快く受けてくれるメーカーもあるのではないでしょうか?

これまでの文章の内容からして、なんとなく飲食物のお土産品のような感じになってしまいましたが、そうでないお土産品についても流用できるものがあると思います。

観光地のコンテンツとして、お土産の存在は外せません。観光地のオリジナリティを高め、弱体化コンテンツの再生する上で、是非参考にしていただきたいと思います。

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