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(2)こんなところ二度と来ない! #IPMN

大学病院で検査を受けるつもりが・・

幸い、自宅から歩いて行けるぐらいの距離に大学病院があるので、クリニックにはそこを紹介してもらった。
MRI検査は、画像検査専門のクリニックでサクッと受けられたので、その日も検査だけ受けて、データをもらって、再度かかりつけクリニックに相談するものと思っていた。
しかし、予約の30分前に来るように言われていたので早めに病院に着いたものの、待てど暮らせど呼ばれない。
しかも、待合室は激混みで座るところもない。
何十人という人が、立ったまま呼ばれるのを待っている。
「コロナになったら、この病院のせいだ」
夫がつぶやく。

予約時間を30分、1時間と過ぎていく。
「検査予約してるんだから、検査の人たち、準備して待ってるんじゃないの?行かなくていいのかな?」
とりあえず予約を取ってくれたクリニックに夫が確認の電話を入れる。
そうすると、その日は検査ではなく、まず医師の診察を受けるだけ。
診察を受けて、その結果で検査予約を入れるという段取りらしい。

なんだ、最初からそう言ってくれよ。

とはいえ、いつまで待たせるんだ!
立ったまま!

スタッフは、ここは昭和かよ!と叫びたくなるようなアナログな方式で、カルテを手に時々姿を見せては、「○○さーん、○○さーん・・」と名前を呼ぶ。
個人情報に厳しいこのご時世に、病院で個人名を叫ぶなんてある??
(少なくとも、大病院ではないだろう)
あんな混雑したゴミゴミした場所で名前を呼ばれても、私は絶対に聞き取れない。
今回は対象が夫だからいいようなものの、全くどうしてくれるんだ。

私のイライラとは別に、本来、とても温和だが、一旦スイッチが入ると怒りが爆発する(注DV男では決してありません)夫の様子が明らかにおかしくなっていく。
「いつまで待たせるんだ!」
「午後から仕事なんだけどな!」
周りのスタッフに届く声の大きさだ。

やっと呼ばれる

2時間、3時間・・
呼ばれたのは、予約時間から3時間近く過ぎた頃だろうか。
その頃には、夫婦して疲れ果て、怒り心頭で医師の話を聞く気にもなれない。
しかもこの医師(あえて書きますが女医)、話をするどころか、患者の顔をチラリとも見ない。
データだけ見て、「検査予約入れますねー」だ。
夫の疾患がどういうもので、どういう治療が必要なのかなどの説明が一切ない。
たまりかねて、私が、「手術の可能性は?」と聞くと、
「大きいですからね、手術だと思いますよー」とこれまたこちらの顔を全く見ないまま。
こりゃだめだ。
この病院はないわ。
検査だけと聞いたから、ここへ来たけれど、最初からここで治療するつもりはなかったのだし。

仕切り直し

立ちんぼの待ち時間三時間、診察3分弱。
その後、一応検査予約は入れられてしまったので、検査説明に待たされ、血液検査に待たされ、会計に待たされ・・
病院を出たのは来院から約6時間後。
こんなのあり?
夫、「二度と来るか!こんな病院!」と大声で吐き捨て、二人でぶんぶん文句を言いながら家に帰る。
そして翌日、大学病院であったことを先のクリニックの医師に報告すると、
「病院変えますか?どこがいいですか?すぐ紹介状もデータも用意します。」とのこと。
いい先生だー。

手術になるかもしれないなら、手術症例の豊富な信頼できる病院がいい。
こちらの希望を伝える。
かくして大学病院はさっさとキャンセルし、次の病院に向かうことになるのである。
→(3)に続く

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