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母の理不尽

母が家庭の中で浮いているのを見て、子どもながらに、母はなぜここにいるのだろう? と思っていた。家庭の中に母のやりたいことはなさそうで、母の周りにはいつもその「何か違う」感が漂い、満たされていないことによる苛立ちはそのまま家族に向けられた。

どうすれば母は満たされるのか?
それは母自身が探して見つけるしかなく、他人から与えてもらうものではない。それでも、母が不満を持ちながらイライラと家事や子育てをしているのを見るたびに、どうすればいいのだろう? と母を見つめ、そのイライラをぶつけられる理不尽さに怒っていた。

もっと母が気持ち良い状態でいられるようなこと、もっと母がイライラせずにできることは何だろう?
そんなことを、母の八つ当たりを受けながら考えていた。何より、母にはもっと自分のやりたいことをやって欲しいと願っていた。

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