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【投機の流儀】銀行株は中長期的に受難時代――長期的には大底を買える好機と見るか

第1部 当面の市況

(1)当面は下値は浅いが上値は重い、ボックス相場
米中の景気指標の改善を背景に投資家心理が改善したが、上値はコロナ第2波に身構えるし、地政学リスクが依然として底流にはあるから上値は抑えられる。しかし下値は深い押しはない。したがって先週から本稿で述べているように波乱含みながらサンドイッチ相場(上値も下値も決まった往来相場)が続くであろう。本稿では現在でもそう見ている。
オプション取引の価格変動を基に算出する日経平均ボラティリティ(VI)はコロナ急落前の状態まで下がり、4か月ぶりの先行き安定感を示す。
大和証券では20年9月期9.5%減益、21年3月期31%増益と見なすようだが、4~6月期の実勢悪は市場が織り込んではいるものの、そこが景気の「谷」とみてよいのか否かは不明だ。
海外勢は日本株を5000億弱売り越し
海外投資家は6月の第4週は3週間連続で売り越した。売り越し額は4944億円で3ヶ月ぶりの大きさとなった(財務省2日発表)。海外投資家はまた日本の中長期債を2週間ぶりに売り越した。売り越し額は約1.4兆円でこれも3ヶ月ぶりの大きさであった。国内投資家による海外株式への投資は2週間連続で買い越しとなった。

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