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【投機の流儀】小型株でのマネーゲームと主力株での資産作りとの違い

【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(1)三空を空けての大幅高の意味するもの
(2)4日連騰で1,000円高、終わりの2日は瞬間800円高、さてその後は・
(3)4日連騰1,000円高の後を見れば……
(4)日経ジャスダック・マザーズ指数の不調
(5)買い戻しによる先物主導型の上昇
(6)米中貿易の部分合意で短期筋が買い戻し――流儀が違えば見方も変わる
(7)上値にも下値にも限界あり
(8)小型株でのマネーゲームと主力株での資産作りとの違い
(9)東証REIT指数の年初から25%上昇。全員参加型の買いは、過熱を伴う場合が多い。
(10)BREXIT最終段階に来る、英議会の承認の壁は高い
(11)日銀発表の地域経済報告の要約
第2部 中長期の見方
(1)史上最長の好景気、その陰に潜む弱さ――「霞が関文学」も「事実」には負けた
(2)欧州経済に重要な役割を果たすECB
(3)中長期の見方:海外投資家の動向
(4)日本のGDPに占める輸出の割合は想定外に少ない
(5)米中摩擦は長期化する
(6)政府による外資規制は海外投資家の日本株離れを助長する
(7)海外投資家の日本株に対する需給改善期待
(8)来年秋にトランプは再選されるか
(9)銀行株が最初に大底を付けるであろうと既報で述べたことの追認――メガバンク3社が採用内定者を4年で7割減らした
第3部 読者との交信
(1)購読歴の長い読者Tさんとの「前車の轍を踏まないこと」及び「国土強靭化政策」についての交信(10月17日)
(2)大学時代のゼミの友人との交信(10月17日)

第1部 当面の市況

(1)三空を空けての大幅高の意味するもの
先週週初15日は400円以上を上昇し、ほとんどザラバ高値に近いところで終わった。売買代金は2兆円を少し超えたところであり、本格的な上昇相場の賑わいという状態では決してない。

筆者が思うには次のようなことではなかろうかと思う。
10月末にヘッジファンドの決算が重なる。そのヘッジファンドは運用が思わしくないので空売りをしてきた。ヘッジファンドからの解約が多く、ヘッジファンドが換金せねばならないということは時々新聞には出ているが、ヘッジファンドが換金するというのは空売りの買い戻しであろう。中長期の投資家がこの価格帯で大胆に主力株を買ってくるとは思えない。筆者が想像するには空売りの買い戻しが主力となった、指数主導型の様相ではなかろうかと思う。もっともこれは裏はとれていない。ドル円が108円台になっていること、途上国通貨が一応落ち着いていること、米中貿易摩擦が取り敢えずは落ち着いていること、これらを材料にした先物指数主導型の上昇相場であろうと思われる。

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