【投機の流儀】政局と株価──「丸呑み」に観る厭な既視感
第1部;当面の市況
(1)保合相場を形成する需給要因
プライム市場の売買代金が今年2番目の低水準となった(6月7日 東証発表)。
一方、企業の株の買い越し(自社株買い)が過去最高となった(東証と名証の合計、6月6日発表)。
5月の投資部分別株式売買では、企業の自社株買いの動きが下値を支えた。5月31日時点で総額7兆円を超え、2004年4月の調査以来最高となった。一説によると、これは年間14兆円あるだろうという。一方、企業の政策持ち合い解消の売りが12兆円あるという。
東証プライム市場の海外投資家の売りは5月第5週に18.1兆円となって、この海外投資家の売りも過去最高となった。やはり、保合相場を形成する内部要因は依然として続いている。
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