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【投機の流儀】需給に勝る材料はない

第1部 当面の市況

(1)当面の市況:満月(6月5日)に向かって5日連騰した地合いは、週明けも買い先行で始まり、海外勢も参加しながらメジャーSQ(12日)に向かって総踏み上げ相場に
メジャーSQ日の前に(売り方にとっての)「魔の水曜日」がある。25日線との乖離率9.8%、騰落レシオ145%台、「買われすぎ」の兆候顕著、いよいよ佳境に入る一週間となろう。
コロナウイルスの感染拡大によって多くの企業の財務基盤は傷ついた。また、赤字転落の企業は資本増強への気運が高まる。そういう事情のある現実で株価は高い。そこで誰でも考えることはコロナ禍によって傷ついた財務基盤の強化と赤字転落企業の資本増強への気運は当然に株高を利用して増資や公募を次々と始めたい企業が出てくるであろう、ということだろう。
これは流通株数が増えるわけだから売り材料となる。自社株買いと逆だ。自社株買いは昨年からほぼ半減する。資金調達に向けた企業の意欲は極めて旺盛であろう。日銀が4月に公表した主要銀行貸し出し動向アンケートによれば資金需要の強さを示す判断指標はリーマンショックの時を越えて過去最高になったという。増資や公募による資金調達は今年度は昨年比2.3倍の5兆円程度になるという(ゴールドマンサックス証券)。当然、警戒材料となる。

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