【投機の流儀】ますます孤立化するプーチン
第1部 当面の市況
(1)当面の市況
先週末の米国市場では、NYダウは7営業日ぶりの上昇で+1.4%、ナスダックは+3.8%の大幅反発となった。尚、CME日経先物は2万6625円、週末値より200円程度高いところで取引を終えている。
次の6月10日の米国CPI、6月14-15日のFOMC接近につれて、再度米国市場の上値は限定されてくる可能性が高い。今は買戻し主導による短期の反発局面に入ったが、どこまで戻りを試せるかとなってくる。
特にコロナ危機後の対応による過剰流動性相場の中心となったナスダックは、2021年11月高値(16212)から先週末安値(11110)での下落率は▲31%(調整日柄、現在6ヵ月経過)に達しており、2009年を起点とした長期上昇トレンドに対する終焉としての大きな調整となるか否かの正念場の域を脱したかどうかの判断は時期尚早である。
過去に学ぶと、ITバブル時は2000年3月高値から約2年半で▲78%(31ヵ月)の調整で過剰流動性相場の起点となった1998年アジア通貨危機時の株価水準まで戻った。今回、過剰流動性相場の起点となった2020年3月のコロナショック時のナスダックは7000水準となる。またリーマンショック時は2007年10月高値から▲55%(17ヵ月)の調整となった。
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