【投機の流儀】円ドル相場について─「通貨マフィア」は大場元財務官・榊原英資元財務官・黒田元財務官・神田現財務官
第1部;当面の市況
(1)「三(さん)空(くう)に向かえ」「三空に売りなし」
1. 7月11日〜12日の間の「窓」(「空」)は典型的な「離れ小島」(アイランドリバーサル)であり、まさしく「宵の明星」であり、下落相場を強烈に示唆する。
2. 7月11日〜18日には41999円〜40521円の二番目の「窓」
3. 7月24日の39154円から7月25日の38524円という三つ目の「窓」(「空」)を示現した。
昔から「三空に向かえ」あるいは「三空に売りなし」と言われ、超目先的には自律反発を狙うところには来た。但し、出来高・25日線との乖離・騰落レシオ・信用建玉評価損・VIXなどから見て、セリングクライマックスを迎えたという感じは薄い。昔の言葉で言えば「コツンと来た」という感触がない。但し、空売り筋は落ち着かないところには来た。
典型的なV字型底入れは20年3月19日であった。あの日は25日線との乖離25%、騰落レシオ40%、信用建玉評価損過去最大、アベノミクス大相場の上げ幅16000円幅の正確な2分の1下げを示現した。本稿では「全力投球でこの日に買え」と檄を飛ばした(20年3月15日号の冒頭「今まで現金ポジションを高く保持しようと長く呼びかけてきたのは、この日に買うためだ」と。「百年兵を養うはこの一日に用いんがため」を引用して檄を飛ばした。本稿がこういう直線的な呼びかけをすることは少ない)。
今回の8日連続安は、未だセリングクライマックスではない(極めてそれに近いが)。
先週は週初から週末まで全営業日5日続落して、先々週後半3日の分まで合わせると8日続落した。8日続落は2021年9月27日から10月6日までの8日続落以来、2年9ヶ月ぶりである。
週末は短期的な自律反発の戻りを狙った買いがあって、上昇に転ずる場面もあったが、後場にかけて主力株が再び売り直されて、下げ幅を広げる展開となった。25日線との乖離は「売られ過ぎ」の6%強となった。
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