【投機の流儀】日銀が10年以上もかけて大量に購入したETFはどう処分するか?
第1部 当面の市況
(1)先週後半は膠着相場への極致
先週末の米国市場は、NYダウは3万3375ドル前日比28(0.08%)高、ナスダック指数は1万1621ポイントで前日比109(0.95%)高となった。
昨年10月28日に200日移動平均線を突破したNYダウに続き、ナスダック指数も2022年1月14日以来の200日移動平均線(簡易的に投資家の1年間の平均コストと捉えられる)水準を突破してきた。
昨年末(12月30日終値)から2023年1月27日終値の騰落では、NYダウ(+2.5%)・NASDAQ(+11.2%)と、米国市場では金利の先高観後退によりハイテクの出遅れ修正の動きが顕著となっている。
加えて昨年は最も厳しい状況にあった香港ハンセン指数は+14.7%と、世界的にも同様な動きとなっている。
昨年の市場コンセンサスであった「2023年のリセッションは避けられない」との弱気に振れた市場心理の修正の動きが、昨年駄目だったものへの出遅れ修正の動きに繋がっている。
さて、日本市場だが、先週後半は日経平均で見る限りは値動きが極端に少なく、全くの膠着状態であったが、個々の銘柄では激動する面もあった。これはおそらく今年いっぱいの市況の象徴でもあり、「日経平均やTOPIXでは語れない相場」というところであろう。ちなみに日経平均VI(将来の予想変動率を示す指標)は今年に入ってからの最低値を示し、昨年10月15日以来1ヶ月半ぶりの低さとなった。
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