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【投機の流儀】官製過剰流動性はいつ終わるか?
第1部 当面の市況
(1)当面の市況
先週末の米国市場では、NYダウは6営業日連続の下げで6日間の下げ幅は2000ドル超となった。取引終了にかけて売りが強まる展開が連日続き、ほぼ引け安値の日足陰線が続いている。
これは投資信託など指数連動のパッシブ運用の機関投資家による終値執行の売り注文が出ているためで、この売り圧力が当面のピークをつけたかどうかは、日足ローソク足で、下ヒゲや突っ込み陽線などの転換を示す足が出てくるところを見極めたい。
尚、CME日経先物は2万7150円と、再度週明けは27000円の下値の節目での攻防の展開となってくる。
米FRBの金融政策決定会合後の引き締め派への傾斜を警戒して、昨年8月の2万013円割れを意識して保険売りを掛ける機関投資家の動きも広がっているとみられる。本稿では「『量的緩和の終焉と3回~4回の利上げを市場は織り込んでいる』と言っても現実のそれが始まれば、市場の実勢は下降へ傾斜するものだ」と言う旨を既述してきたが、今はその段階の先取りへ差し掛かった。先安を見込んで下がれば儲かる売る権利(プット)の買いが増えているという。
国内個人投資家の短期筋はマザーズ市場の大幅下落で、松井証券発表の信用評価損益率は30%台の半ばとなり、昨年初頭の40%台半ばの示現以来の惨状となっているから、主力銘柄に安値を顧みる暇はないであろう。
第一市場の25日線との乖離率は週末で3.45%、これは未だ「売られすぎ」の メドとされる境界線の5%未満であり、騰落レシオの92%も未だ「売られすぎ」の極致ではない。
こういう時は四方八方が弱気に傾斜しているときで、今から空売りを掛けるなどは避けたい。当面の市況は「陰の極」に近いと見ることが至当であろう。
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