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【投機の流儀】株式市場は景気循環のトレンドが「後退期」に入ったことをもちろん承知しているし、「収縮期」に入りつつあることを先見している


第1部 当面の市況

(1)7日連騰の中でいろいろな現象が起きた。過去2回のアノマリーは続くか、「度目の正直」で突破するか?
7日連騰、上げ幅は1578円幅、騰落レシオは「買われ過ぎ」のレベルの130%、25日線との乖離率はこれも「買われ過ぎ」の部類「5%」に入りつつある4.94%。移動平均線との乖離率は信憑性ある指標だが、騰落レシオは「120%」を超えて140~150%に進む中で市況は活況を呈するという場面もよくある。
久しぶりに200日線を越えて週末を終えた。

3月に200日線を超えて反落した日は2万8338円、
6月に200日線を越えて反落した日は2万8389円、
今回、200日線を越えて2万7910円で週末を終えた。
今年になって2万8000円台の滞留期間での出来高が、戻り売り密集地帯となって上値抵抗線を形成してきたが、「3度目の正直」で今回は上伸するか、または、やはり上値抵抗線の壁は厚いのか、個々の銘柄の動きと日経平均とはあまり関係なく機械的に動くであろう。ヒトのやる売買でなく機会に仕込んでおく売買(プログラムトレード)が多いだろうから上げも下げもヒトの匂いのしない無機質なものになる面が多い。

例えば、本稿で時々例示する東電である。
6月26日号で477円引けの日の原稿で「選挙後に原発論議が起るであろう」と述べたが、その翌日から3日間で100円高したのは「ハシャギすぎ」だったし、そのあと7月13日に649円付けたのも先食いの機械的動きだった。「動画」では原発論議が起きればそれだけで600円。柏崎が実際に稼働すれば1000円」と言ってきた。第1幕は先食いして一旦終わって休場に入った。日経平均連騰の間に130円安を為した。530円で引ければ新値三段足(三線転換法)で「陰転」だと言ってきたが、日経平均7連騰の中で、この銘柄だけは週末519円という安値引けで「陰転」して終わった。先週号の「読者との交信蘭」に述べた通りの筋書きとなった。

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