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【投機の流儀 セレクション】最近の日経新聞証券欄の文章は少々オカシイ

日経新聞や株式業界新聞の記者は自己勘定での株式投資をしてはならないことになっている。ところで、最近日経新聞の文章の表現方法が少々客観性を欠き、特定の銘柄を推奨するかのような書き方をしているケースが目立ち始めた。例えば「ソニー、PER13倍で割安感」という見出し、まるでソニーの推奨文のようだ。または「○○○よりも先回り買いの効果が上がりやすいのが低位株だ」、これでは低位株の推奨文のように見える。あるいは「反落」「売りが優勢となった」と書くべきものを「急上昇に警戒感で売り」「スピード調整による売りが優勢」という表現になっている。高値圏の警戒感などを日経新聞が呼びかけるべきではない。新聞は、あくまでも第三者の客観的表現でなければならないと思う。筆者が本店営業部時代、新聞社の「兜クラブ」と言って兜町詰めの新聞記者と時々あった。上司が会うのが面倒だから若手社員で間に合わせた。そこで彼らの徳目と禁止事項を筆者はよく承知していたつもりであるが、最近は自分で相場を張っているのではないかと思われるような表現が時々出てきている。「割安放置を個人が物色」という表現で低位株が割安であると言わんばかりの表現である。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(はじめに)週明けは特別乱気流はないだろう、が、NYでの空箱上場が400もあるという話が気になる
(1)日銀の動きに変化、これは脳裡にとめておく必要がある
(2)高値圏での乱高下は時々あろう
(3)「若者マネーじわり頭角、高齢層は手じまい売り」
(4)NY市場での個人投資家の「共闘組織」の何が問題か
(5)信用取引の評価損益率が3年ぶりの小ささになった
(6)日経平均、200日移動平均線から上方乖離25%。ここからは「高値圏の波乱」と「大勢から見たトレンド変化」とは区別する必要がある
(7)海外勢が2週間連続して日本株を大幅買い越し
(8)ポストコロナの経済復活は日本が一人敗け
(9)最近の日経新聞証券欄の文章は少々オカシイ
(10)コロナ禍からの回復を意識し内需株に物色対象が広がった
(11)200日移動平均線との乖離を見るに際して終値での見方と日中ザラバ高値での見方
第2部 3万円回復の意味
(1)「3万円を回復しても個人への恩恵は薄い」
(2)日経平均3万円回復とはいっても米国の巨大IT企業のような高度成長を生み出してはいない
(3)「30年半ぶりの3万円」と言うが・・・
(4)大手証券3社トップの見方
(5)「日経平均3万円、私はこうみる」
第3部 中長期の見方
(1)「バブル」か、「妥当レベル」か
(2)米国株に強気が8割、「既にバブルだ」は13%
(3)復活アジア、21年成長率8.3%
(4)「米景気回復には2年必要」
(5)日本はコロナ対応に完全に失敗し逆行したにもかかわらず84%も株価が上がったのは財政政策・金融政策のそろい踏みが巨大だったからだ
(6)22年度決算は少なくとも70%ぐらい伸びなければコロナ前のレベルを超えることはできない
(7)ビットコインの行方と東京五輪の行方
(8)東京五輪開催はあるかないか
(9)「出口戦略」について要約しよう
(10)バイデンは意外にやるぞ。バイデン政権はレームダック化の恐れはあるが政権運営は今までの民主党大統領の誰よりも上手い
(11)イエレン財務長官とイタリア首相ドラギ元 欧州中央銀行(ECB)総裁
(12)世界の政治の舞台に国際企業のプロがそろった
(13)超長期の見方
(14)ワクチン接種で先行した国を参考にする


【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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