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【投機の流儀 セレクション】逆張り中心の個人投資家の流儀が成功してきた

次の内容は日経ヴェリタス紙12月26日号の巻頭特集4ページの要約である。私見を交えずに要約する。
リーマンショック以降、昨年末まで一日に日経平均が5%以上下がったときが23回ある。その日の終わり値で買った場合に1年度の運用成績はどうかという集計である。一日に5%以上下がったことは23回あって、その日の終わり値で買って1年後の成績はプラスだった場合が23回中の22回。その中の最高は20年3月の買いで1年後の成果はプラス70.8%でこれが最高だった。本稿が「現金で保有して待とうと長期間呼びかけてきたのはこの日に買うためだ」と檄を飛ばし、筆者快心のくだり「百年兵を養うはこの一日に用いんがため」と書いた20年3月15日号のあの時だ。日経平均であれから86%上がったわけだから 、1年度の運用成績が70.8%あったとしても当然のことである。
その次にはやはり20年3月上旬の安値で買った人が1年後にプラス47.4%%なった。今考えてもあれは絶好の買い場だったことになる。次の効率が良かったのは 2008年10月のリーマンショック後の安値だ。この時に一日に5%下がった日の終値で買ったら1年後には42.6%のプラスとなる。平均すると20数パーセントぐらいのプラスになる感じである。この表には平均値は出ていない。
株は下がった時に買う、上がったら売る、これが個人投資家の得意とする流儀であり、これはやはり正解だと思う。今年22年は、やはり押し目買い・突っ込み買いで動きたいと思う。順張りの勢いに乗って買うのは効率が良いし早く結果が出るが、高値をつかむ可能性もある。それを承知の上で一部分の資金を回すのはマーケットと密着する意味で大いに賛成である。筆者もたまに行うが 極めて少額にしており、本命ではない。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

(1)大納会と大発会は前日比で安いことが連続している
(2)年末1週間の動き
(3)4月から移行する東証上場銘柄の再編成
(4)昨年2021年は個人投資家にとってどんな年だったか①
(5)2021年はどんな年だったか②
(6)逆張り中心の個人投資家の流儀が成功してきた
第2部 中長期の見方
(1)今年の株式市況はどうなるか
(2)企業経営者の見方は2020年以降は明るい
(3)2022年のリスク要因
(4)人が動かす相場ではなく機械が動かす相場だから無機質で上下一方的な動きになることは多いと述べてきたが……
(5)「新聞の堕落」――筆者のホンネはこの項目の後半部分の証券記事の書き方にある。
(6)「唐突だ」と読者諸賢に言われたが再び憲法の件
(7)元号・西暦での縁起
〇元号替わって2年目の年は暴落在り
〇西暦で0の年は変動在り
(8)寅年縁起①
(9)寅年縁起②
(10)寅年縁起③(:大和証券木野内氏の言い分:12月16日)
(11)九星鬼学からの縁起
(12)トルコリラ債の急落と急反騰〈13円→6円→11円〉と今後の問題

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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