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【投機の流儀 セレクション】逆張りが好きな個人投資家が12月に入って買い越しに転じた

はじめに
今週週初は売り買いとも小動きで始まろう。
週末はメジャーSQの日であり、SQ値26,713円で決まり、ちょうど25日移動平均線近傍だ。その値はザラ場中にクリアしたが、大引けはSQ値よりも下で終わった。売買代金が2.7兆円とはSQ日にしては小さい。米追加予算対策を巡る与野党の協議が進まないことを嫌気して売り材料にした。また、FOMC(米連邦公開市場委員会)を控えて見送り気分が強いまま週末を終えた。

その前日木曜日はソフトバンクが一銘柄で5600億円の売買代金があった。これは数年前に任天堂が一銘柄で7000億円の売買代金があったことがあったがそれに次ぐ記録である。

標題の通り個人投資家は5週間ぶりに買い越しに転じた。先週末時点でMRFは13.2兆円である。半年で7000億円増えた。その上に数千億規模で前倒し償還されるはずの日経平均株価連動債(日経リンク債)がある。これの保有がほとんど個人投資家である。約4000~5000億円が償還になるであろう。そうするとまた株式買付待機資金が増えることになる。蓄積しつつある投資余力をどこで買いに出るか。高値を積極的に順張りするのは海外投資家で、日本の国内投資家は逆張りが好きだから割安株に資金が移動する可能性もある。上がる時も下がる時も国内個人投資家はシタタカである。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

はじめに
(1)逆張りが好きな個人投資家が12月に入って買い越しに転じた
(2)年末の日経平均26,532円(機関投資家の予想、QUICK調査)
(3)アメリカの年末商戦について
(4)我々は、3月19日の大底を確かな目で見据えてはいたが、「売りは早かれ」の格言を伝承する投資家(筆者を含む)は必ず幕間があるはずだと思って早目に利食いをしてしまった。さあ、次の壮年期相場にどう乗るか
(5)これからのリスク要因 円高と国内政局不安と米議会のねじれ現象
(6)来年の株式市場、日本企業の業績が焦点
第2部 中長期の見方
(1)PBRを尺度にすればこうなろう
(2)「レベル」と「方向」、ここが重要なところだ
(3)丑年縁起
(4)円高傾向は続く。菅政権は結果的にはデフレ推進
(5)円高の苦悩を初めて当事者として受ける菅首相
(6)ドル安・円高の動きは続く
(7)為替相場の見通しは難しい
(8)超金融緩和の出口戦略の模索
(9)見方によって見え方が違う
(10)日本株は「世界一の世界景気敏感株」だ
(11)好材料は反面悪材料になる
(12)バイデン氏と菅さん
(13)バイデン政権とアメリカ景気
(14)中長期の見方
(15)コロナ危機で金融危機に陥ることを防いだ先進国の指導者たち
第3部 世界の覇権を10年後には中国がとるか、米国に取って替わか
蛇足2 「勤勉を徳と心得る」

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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