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【投機の流儀 セレクション】日経平均4万への道のり

楽天証券チーフ・ストラテジストの言い分であるが一理あるので私見を交えずに要約する。
次の三つのうちのどれか一つだけが実現すれば日経平均が4万円に到達する。
(1)PER評価が今の15倍から21倍になること。
今の15倍の東証一部PERが21倍に上昇すれば40%高となる。日経平均は4万円になる。PER21倍というのはアベノミクス時代にも現にあったし、アベノミクス相場の最中にもそれを超えたことあったし、現在の米国S&P500の評価はPER22倍である。異常事態ではあったが平成バブルの時は60倍だった。その時はそれなりの理屈がついて当然だった。そういう異常事態はないにしても15倍が21倍になるということは現に数年前にあったことだ。
(2)自社株買いを発行株数の3割まで進めること。
これは実際にはあり得ないと筆者は思う。日本企業が政策上の持ち合い株を全て売却し、その売却代金と保有する余剰資金を全て自社株買いに使うと日本企業の発行済み株数の3割以上が減少する。よって、日経平均が4万円に達する。
(3)増益率が40%を超えること。そうするとPERが今のままでも日経平均が4万円に達する。実際には次のようになるのではないかと思う。
①PER15倍というのは先進諸国から見れば低い。先進諸国に比べて平均15番が平均16~17倍になっても異常ではない。
②自社株買いは少しずつ進めるであろう。「増資による希薄化」よりも自社株買いの方が進めば株価は上昇する。
③4年合計で純益率が20%以上上昇すれば、PERが今のままでも40%は上昇する。この①から③までには数年はかかるだろう。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

(1)当面の市況
(2)25日線、200日線が上値抵抗線となり方向感不透明
(3)商品の総合的な値動きを示す指数が2014年以来の高値
(4)先週前半と米FRB事情
(5)先々週末の米国市場――利上げは3回から4回へ予想変更、資産圧縮の開始時期も12月から7月に前倒しに予想変更(ゴールドマン・サックス)
(6)割安株買いが拡大――利回りに注目
(7)米消費物価39年ぶりの上昇
第2部 中長期の見方
(1)東証市場再編の意義を問い直す明るい未来
(2)今年と来年の世界経済の見通しは明るくはないと世界銀行の発表
(3)世界の統治枠組みに不透明感が広がった
(4)マクロ経済政策を「政治化」してもうまく行くとは限らない
(5)「乱高下する期待とリスク」
(6)オイルマネーの流入の可能性
(7)原油価格の高騰、急調整
(8)円ドル相場
(9)再び円ドル相場について
(10)欧州の状況
(11)米アップルの時価総額が340兆円、日本株全体の半分弱を占める
(12)トルコ長期金利、過去最高23%、普通ならばその国の通貨は高くなるはずだがトルコの場合は違う
(13)日経平均4万への道のり
(14)「マネーのまなび 相場格言を投資に生かす」
(15)中長期の見方:経済と政策をどう見ているか、トップ企業経営者33人のアンケート
(16)友人である国際ジャーナリスト嶌信彦通信
第3部 株価に景気先行性が生ずる理由

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
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