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【投機の流儀 セレクション】野村證券の大損と「ファミリーオフィス」

野村が失敗するのはいつも海外部隊からである。
野村證券が大損を出したファンドであるアルケゴス・キャピタルは所謂「ファミリーオフィス」である。ファミリーオフィスとは資産家一族の資産の運用を目的に設立されている組織である。したがって、ほとんど全部は未上場会社である。そして、自己資産の運用会社という名目であるから当局への運用情報の開示義務はない。また、一般顧客から資産運用を任されていないから顧客運営の業務運営を求められているという義務もない。道徳的な縛りもない。したがって、極めてリスクの高い投資行動であると言える。野村證券はそこへお金を入れて2200億円を損した。こういう「誰でも知った 野村の弱さ」の時に新値10本脚は陰転したままだが、3本脚(3線転換法)は陽転した。良く値動きを観察して機会があれば乗ってみたい。未だ未決である。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

(1)4月と言う月――半年ぶりの月足陰線、「ワクチン最後進国日本株」の運命と次の次は河野太郎か
(2)週末はお定まりの動きと予想外の動きとが混入 、最近NY高くも日本株売られる問場面多いから、最高圏内のNYが連休中に下げれば日本株は一段安の恐れあり
(3)3回目の緊急事態入り―1回目、2回目はその期間に上がった
(4)当面の市況:
(5)三角保合は下に崩れる可能性はあるか
(6)迷走する東芝――企業ガバナンスの「べからず集」だ
(7)野村證券の大損と「ファミリーオフィス」
第2部 中長期の見方
(1)この半世紀、日本株市場は大きな試練を全て乗り越えてきた
(2)為替相場の大幅変動
(3)上値を抑える米長期金利
(4)「失われた20年」と言われるが、その間に個人金融資産のうちの現預金は倍増した
(5)「後手後手・小出し・右往左往」――実体経済はどうだったのか
(6)バイデンの米国、トランプと違って協調主導を狙う、「脱炭素」でもそれは明確だ―→考えれば東電に行き着く(超・長期で)
(7)福井県の原発3基が再稼働を決めた。これは関西電力と言う個別銘柄別の話しではなく日本国全体の自然環境問題に直接影響する
第3部 就任100日を経たバイデン政権下のアメリカ
(1)スピーディーで大規模なバイデン政策――ジョー・バイデンは“Sleepy Joe”から“Speedy Joe”に君子豹変した
(2)力強いバイデン初の議会演説
(3)バイデン政権誕生後の米国
(4)見かけよりは何層倍も強いバイデンの民主主義;民主国家と専制国家との闘い


【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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